| 2006年2月から4月にかけblogで連載したJES Historyの保存版です。 |
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2006/3/01第3回 50通の葉書と初仕事(その1)パンナムを辞めた父はさっそく自宅で翻訳業の準備にとりかかりました。まずはせっせとダイレクトメールの往復葉書を書き始めました。まだコピーもワープロもない時代ですから、宛名はもちろんのこと文面のすべてを手書きしたとのことでした。大手電機メーカーあてに50通を投函すると、なんと20社から翻訳の問い合わせが来たとのことです。50通で20通のレスポンス!現在では想像もできない高い確率です。 父の読みどおり、時代は確実に技術翻訳を求めていたのでした。 私の記憶が正しければ、初の仕事は岩崎通信機からだったはずです。和文英訳の仕事でした。 父が喜び勇んで担当者に会いに行き、技術文書の中身を調べていると、目の前にいた担当者が言いました。 担当者 :「ところで翻訳っておいくらぐらいかかるのですか?」 父 :「え? 金額ですか? んー・・・」 父は翻訳の内容ばかりに気を取られていて、金額のことなど何も考えていなかったそうです。あげくのはてに 父 :「金額は見当もつかないので、すべておまかせします」 担当者 :「んー、そう言われてもこちらも全然見当がつきませんね」 現在ではとうてい考えられないような会話が顧客との間で交わされていたのでした。 ![]() <1964(昭和39)年4月交付の電気工事士免状。35歳> |
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