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三内丸山遺跡

世界史の常識を覆す日本の縄文時代

2020年11月、かねてからの念願であった青森県の「三内丸山遺跡」を大学時代の友人と共に訪ねることができました。このブログの中でも「NHKスペシャル 縄文奇蹟の大集落」という題名で4年半前にとりあげたことがあります。

日本の「縄文時代」や「三内丸山遺跡」がなぜそんなにすごいのかは、ぜひとも先ほどの私のブログを読んでいただければと思います。

2015年5月、イギリス、ロンドンで行われたオークションで日本の縄文時代の「土偶」がなんと1億9,000万円で落札されました。

世界に誇るべき日本の縄文時代の価値は、土の人形に1億9,000万円の値がつけられた、という事実がその全てを物語っていると思います。

三内丸山遺跡入口にて

縄文時代の定義は諸説あるようですが、今から15,000年前から3,000年ほど前の1万数千年の期間を指しているようです。そのうち三内丸山遺跡は、5,900年前から4,200年前の1,700年間もの間、存在し続けていた遺跡となります。

縄文時遊館

三内丸山遺跡は広大な敷地の中にありますが、敷地内に「縄文時遊館」という近代的な建物があり、そこに博物館、シアター、展示室、体験工房等々の施設があります。

三内丸山遺跡 全体MAP

数多くの重要文化財が展示されていました

縄文ポシェット(重要文化財)

重要文化財である「縄文ポシェット」は、高さ16cm、幅10cmの小さな編みかごです。ヒノキ科の針葉樹の樹皮を縦横に組んだ「網代編み」で作られています。中からは半分に割れたクルミの殻が見つかりました。拾った栗やクルミの実を腰にぶら下げたポシェットの中に入れていたのでしょう。

ヒスイの大珠

三内丸山の縄文人は、600キロメートル離れた新潟県糸魚川周辺から運ばれたと思われるヒスイの原石を加工し装飾品を作っています。ヒスイは非常に硬い石で、その加工には熟練した技術と知識が必要です。

大型板状土偶(重要文化財)。全長32cmで板状土偶の中では国内最大級

ムンクの「叫び」を連想させる、この大型板状土偶ですが、縄文時代の土偶の顔の表情はいつ見ても不思議な驚きを覚えます。5,000年前の縄文人たちは、いったい何を思いながらこのような土偶を作っていたのでしょうか。

「さんまるミュージアム」内の様子

「さんまるミュージアム」内の様子

「さんまるミュージアム」内の様子

竪穴建物の中での人々の暮らしの様子を再現

縄文時代の人々の暮らしを想像して作られた模型がありました。残念ながら縄文人は文字も壁画も残さなかったので、当時の人々の暮らしを具体的に知ることは難しいでしょう。しかし、研究者の皆さんが、数多くの遺物を科学的に検証して、従来の想像以上に彼らは高度な文明を持っていたことがわかり始めています。研究そのものになにか古代のロマンを感じますね。

縄文ビッグウォール—壁面に縄文土器のかけらを約6mの高さに散りばめられています

一般収蔵庫—高さ約4mの棚に、土器を並べて収蔵する様子が見学できます

三内丸山遺跡全体を概観できる模型

南盛土—大量の土器や石器、土偶やヒスイ製の玉などが土と一緒にすてられ、約1,000年間で丘のようになりました。

「時遊トンネル」をくぐり5,000年前へ

「縄文時遊館」の見学を終え、ガイドさんの案内にしたがって私たちは「遺跡」のあるムラへと向かいました。

建物と外との間に「時遊トンネル」と呼ばれる通路があり、床に5本の線が引かれていました。ガイドさんによると1本が1,000年、つまり私たちは今から5,000年前の世界へ足を踏み入れました。

ムラのようす

ムラは青空と緑に覆われた気持ちの良い広い空間の中にありました。ガイドさんによるとこの三内丸山では最盛期には、400人ほどの人々が暮らしていたと推定されているようです。

竪穴建物(復元)

竪穴建物の中に入ってみました。この中で4~5人の人が生活していたと考えられているようです。

一瞬の静寂さの中に湿度を感じる独特の土と草の臭いを感じ、やがて暗闇に目が慣れてくるとむき出しの土の床が見えてきました。やはり百聞は一見に如かずです。現代人から見れば、縄文人の日常生活はやはり厳しいものがあったでしょう。5,000年の時の流れを感じました。

堀立柱建物(復元)

掘立柱建物は、食物などの貯蔵庫として使われていたと考えられています。床が木材のため、家の中で火を使うことができないからです。

大型掘立柱建物(復元)

さて、いよいよこの三内丸山遺跡の主役とも言える大型掘立建物の前にやってきました。人と比べるとその大きさがわかると思います。

大型掘立柱建物(復元)

さらに近づくと迫力満点です。

大型掘立柱建物の前で—その大きさをわかってもらえるでしょうか

実際この建造物が何に使われていたかは、はっきりとわかっていないそうです。宗教的儀式に使われていたのか、海からも見えるように作られたランドマークなのか・・・。そのため屋根があったかどうかもわからず現在は屋根なしのむき出しとなっています。このてっぺんから大海原を眺めた縄文人たちはいったいなにを思ったのでしょうか。

大型掘立柱建物跡

大型掘立建物が実際に建っていた場所です。この6個の穴にそれぞれ直径1メートルのクリの巨木が入っていました。

大型竪穴建物(復元)の前で

三内丸山遺跡で最大規模を誇る大型竪穴建物です。長さが約32メートル、幅が約10メートルもあります。集会所や共同作業所などに使われていたと考えられているようです。

大型竪穴建物(復元)の中の様子—300人の人が入れるそう

中に入るとさきほど入った1家族用の竪穴建物とのけた違いの大きさに圧倒されます。天井はとても高いため、2階もあったのではないかと考えられているようです。

大型竪穴建物(復元)の中の様子

このように縄文時代の人々は、高度な土木建築技術を持っていただけでなく、ポシェットを編み、ヒスイの装飾品を作るような繊細な技術も持ちあわせていました。

食事は、動物の狩猟、魚介類の捕獲のみならず、クリ、クルミ、イモ類、山菜、豆類、ひょうたんなどを栽培していたようです。また、果実酒を作っていたとも考えられています。この点だけを見ても彼らが決して野蛮な「狩猟民族」ではなかったことを知ることができます。

また、今回ガイドさんの説明で印象深かったのは、「この三内丸山では数多くの遺物が見つかっているが、そのなかから一つも武器が見つかっていない」との話でした。

今から3,000年ほど前に大陸より伝えられた稲作が日本に定着するまで日本人は「狩猟採集民族」でした。それが農耕により人々に貧富の格差が生まれ、争いが始まり、やがて戦争となり、支配者と被支配者という階層が生まれ始めました。

縄文人は非文明人だったから、欧米や中国に比べ農耕を始める時期が遅かったのではなく、そもそも農耕など始める必要がなかった・・・だから、あえて拒否していたのかもしれない。私はそう考えています。

従来世界史の「常識」では、「狩猟民族」は一カ所に定住することなく各地を放浪し、無知で野蛮な半分獣のような人々でした。その「常識」を今、日本の縄文時代が覆し、世界中の考古学者たちを驚嘆させています。

ラグビーワールドカップの経済効果

劇的な日本の逆転勝利

いやあ、しびれました!!ラグビーワールドカップ2019、日本は第2戦で世界ランキング2位の優勝候補アイルランドに勝利しました。初戦のロシア戦に続いて2連勝とし、現在プールAの首位に立っています。

アイルランドはここ最近で2回、あのラグビー王国ニュージーランドに勝っている国です。そのアイルランドを降したわけですから、日本の悲願である決勝トーナメント進出(ベスト8)ばかりか、準決勝や決勝進出までをも欲張りたくなるような一戦でした。

と言いながらも、私も年に一度ラグビー早明戦を観戦に行く程度の「なんちゃってラグビーファン」なので正直詳しいことはなにもわかっていません(笑)。高校時代の体育の授業でラグビーを多少かじったのですが、その後激しくルール変更がされたこともあり、ますますわからなくなりました。だいたい私たちが体育の授業で習っていたころは、トライは5点ではなく4点でしたし、ラインアウトで人を持ち上げるようなこともありませんでした。

<日本 対 アイルランド> 日本勝利まで残り30秒

果たしてその経済効果は?

公益財団法人ラグビーワールドカップ2019組織員会は、監査法人の協力のもと今回のラグビーワールドカップの日本国内への経済効果を下記のように試算しています。

・ 経済波及効果 4,372億円
・ GDP増加分 2,166億円
・ 税収拡大効果 216億円
・ 訪日観光客 40万人

しかし当初監査法人がこの試算をした時は、正直日本が優勝候補のアイルランドに勝つとは想定していなかったのではないでしょうか?日本がプール戦(予選リーグ)を突破し、決勝トーナメントで南アフリカかニュージーランドに勝てば、ベスト4に進出することになります。そうなれば日本は勝てば決勝戦、負けても3位決定戦を行うので最後の最後まで日本中が盛り上がることでしょう。しかも決勝トーナメントは全て土日(3位決定戦のみ金曜の夜)なので、最高潮の盛り上がりを見せるはずです。そうなれば経済効果は計り知れないほど上昇すると思います。

ところで、このラグビーのワールドカップで優勝すると賞金をいくらもらえるかご存知ですか?

答えは0円、つまり「なし」です。ラグビーワードカップに賞金はありません。あるのは名誉のみとなります。

ちなみに2018年にロシアで行われたサッカーのワールドカップでは、FIFA(国際サッカー連盟)から下記の賞金が出たそうです。

・ 優勝国   3,800万ドル(約43億円)
・ 準優勝国  2,800万ドル(約32億円)
・ 3位     2,400万ドル(約27億円)
・ 4位     2,200万ドル(約25億円)
・ ベスト8   1,600万ドル(約18億円)
・ ベスト16   1,200万ドル(約14億円)
・ 17位~32位  800万ドル(約 9億円)

さらに、全32出場国に大会準備金150万ドルが支払われるため、出場国は最低でも950万ドル(約11億円)の分配金が保証されています。そのため賞金+分配金の総額は、4億4,800万ドル(約506億円)となっています。

ラグビーとサッカーの違い、あまりにも大きいですね!

<日本 対 アイルランド> 日本勝利の瞬間!!

訪日外国人の増加を実感

さて、最初に話題にした日本対アイルランドは第2戦でしたが、その8日前に行われたロシアとの開幕戦でも、日本はみごとにロシアを降し、ボーナスポイント1を加えた勝ち点5をゲットしました。

私はその試合を大学時代の友人たちと横浜関内にあるアイリッシュパブで観戦したのですが、結構広いそのスポーツパブは、外国人が3分の2、日本人が3分の1という感じでまさにアウェイ状態でした(笑)。

大勢のアイルランド人に加え、スコットランド人、ロシア人、日本人が店全体で応援して、日本の大勝に大いに盛り上がりました(もちろんロシア人はロシアを応援していましたが・・・)。

<日本 対 ロシア> 日本勝利の瞬間!!関内のスポーツバーはなぜがほとんどアイルランド状態でした(笑)。

ラグビーファンはサッカーファンの6倍ビールを飲むそうですが、そういえば彼らもたくさんビールを飲んでいました。ラグビーは上流・中流階級のスポーツだと聞いていますが、まわりのおじさん、おばさんたちもこころなしかなんとなく品が良いように感じました(笑)。いずれにせよラグビーワールドカップによるインバウンド効果を肌で実感できた夜でした。ニッポン頑張れ!!

デジャヴ体験と超能力

若いころに多くの人が体験するデジャヴ

フランス語のデジャヴ(déjà vu)は、「既視感」と翻訳され、今では広く知られた言葉になっています。その意味は、初めて見るものなのになぜか過去に見たことがあると感じてしまう不思議な「体験」のことだと私は理解しています。

皆さんも過去に1度や2度ならず、何度もそのような経験をしたことがあるのではないでしょうか?特に若いころに。

なぜ「若いころ」なのかと言うと、かつて読んだ本のなかに確かデジャヴ体験は、若いころに頻繁に経験し、年とともにだんだんと少なくなっていき、いずれまったく感じなくなってしまうと書いてあったからです。実際私自身がそうでした。

なかでも私が経験した最も強烈なデジャヴ体験は、高校2年生(17歳)の夏休み、北海道旅行をしていた時のことでした。テントを背負って、一人勝手気ままに広い北海道を回遊していた時、気まぐれに富良野駅(45年前の話なので記憶は不確かですが)に降りてみました。

広い道路には、人影も車も見えず、行く当てもなく一人ぶらぶらと歩いていると、目の前にのんびりとした田舎の街並みが見えてきました。そしてふと「この光景、以前どこかで見たことがある」と感じたのです。

しかし、私がその光景をそれ以前に見たはずがありません。なぜなら私はその時生まれて初めて北海道へ行ったのですから。

そのため「これは単なる気のせいだ」と考え直し、さらにまっすぐ歩き続けました。しばらく行くと今度は数百メートル先に突き当りのT字路が見えてきました。

「この光景は確かに以前見たことがある。確か、あのT字路を右に曲がり、しばらく行くと右手に大きな郵便局があるはずだ」と感じました。しかも、かなり具体的な郵便局の外観イメージが頭の中に湧いてきたのです。

「そんな馬鹿な!生まれて初めてこの土地に来たのにそんなはずがない」・・・・そう心の中で呟きながら、T字路を右に曲がり、直進し・・・絶句して立ち止まりました。

私がイメージした通りの郵便局が右手に見えたのです。

「俺には予知能力があるのか?」・・・真剣に考え、真剣に心躍らせました・・・、が、残念ながらその予知能力は、その後再び現れることもなく現在に至っています(笑)。

鎌倉時代の徒然草にデジャヴ体験!

さて、その夏からしばらくして高校の古文の授業で吉田兼好(1,283年~1,352年)の徒然草に出会い、すっかりそのファンになってしまいました。

そして驚くことに徒然草に今でいう「デジャヴ体験」の記述があることを知り、またまた驚きました。

下記は徒然草71段の原文とそれを現代語に私なりに訳したものです。

<徒然草 第71段 原文>
また、如何なる折ぞ、ただ今、人の言ふ事も、目に見ゆる物も、我が心の中に、かかる事のいつぞやありしかと覚えて、いつとは思ひ出でねども、まさしくありし心地のするは、我ばかりかく思ふにや。

<現代語訳>
また、今自分の目の前で人が話したことを以前どこかで聞いたことがあるとか、今目の前に見えているものが、以前どこかで見たことがある、などとふとした瞬間に感じることがある。それがいつのことなのかは思い出せないのだが、まちがいなく過去に同じ経験をしているなどと感じてしまうのは私だけだろうか。

700年近くも前に書かれた徒然草にそのような不思議体験が記述されていることや、20世紀初めにデジャヴという言葉を提唱した学者がフランス人だったということを考えあわせれば、まさにデジャヴは古今東西に存在する超常現象と言ってよいでしょう。

動物の予知能力

デジャヴに関連あるかどうかはわかりませんが、未だに科学の力で解明できない動物の不思議能力のひとつに「地震予知能力」があります。

昔私がスキューバーダイビングをやっていたころの話ですから、今から35年くらい前の話ですが、あるインストラクターから不思議な話を聞いたことがあります。

その人がいつものように伊豆沖でダイビングの練習をしていたとき、いつもたくさんいる魚がその時はまったく見えなかったそうです。

海はとても穏やかだったので、「不思議だな」と思ったそうですが、その直後伊豆近海で大きな地震が発生しました。やはり魚たちは地震を予知してどこかに避難していたのでしょう。

そのほかにも山火事が起こる前に山から大挙して逃げ出す野生の動物たちの話や、もっと不思議なのは、沈没する船から事前にねずみが逃げ出していた、などという大昔の都市伝説のような話も聞いたことがあります。

どのくらいの確率でそれが当たっているのかはわかりませんが、まったく根拠がない話とも思えません。人間の赤ん坊や子供はより動物に近いので、なんらかの野生の能力が残っているのかもしれません。

人間の超能力

草食動物は、生後1~2時間たらずで自力で立ち上がることができます。アフリカのウシ科に属するヌーなどは、生後15分で立ち上がり、1時間後には母親と一緒のスピードで走り出すそうです。

人間の赤ん坊が生まれて15分後に立ち上がり、1時間後に大人と一緒に全力疾走で病院から逃げていった・・・なんて考えられませんね(笑)。

同様にスズメは生後10日~2週間で、巣から飛び立ち大空を羽ばたきます。飛び方は誰に教わるでもなく生まれながらに備わっています。

生後すぐに走ったり、飛んだりできる動物や鳥たちに比べ、人間の赤ん坊はどうでしょうか?大人と一緒に行動できるようになるまでには、少なくとも十数年は必要でしょう。

このように体力的には愚鈍な人間の赤ん坊ですが、代わりに特殊な能力が授けられています。それが「言葉」の理解力です。

人間の赤ん坊はつぶらな瞳でじっと人の話を聞いているだけですが、あるとき堰を切ったように言葉を話しだします。ただ聞いているだけで何ヶ国語もの言語を理解し、自在に操ることができるようになります。

赤ん坊はまさに語学の天才ですが、これこそが人類に与えられた特殊能力であり、他の動物たちから見れば、恐るべき人間の持つ「超能力」なのかもしれません。

逆に野生動物だけが持つ特殊な予知能力が、なにかの拍子に人間に蘇る、なんてミステリー小説のような出来事が絶対に起こらないとは言い切れないかもしれません。

食料の安全性について

フランスのドキュメンタリー映画「モンサントの不自然な食べもの」とアメリカのドキュメンタリー映画「フード・インク “Food, Inc,” 」を観ました。両映画とも公開年は2008年ですが、その内容は全世界に衝撃を与えるものでした。

そこで改めて自分なりに「遺伝子組み換え作物」や「モンサント社」や「家畜用肥育ホルモン」を調べてみました。

遺伝子組み換え作物

遺伝子組み換え作物には「除草剤耐性品種」と「害虫抵抗性品種」およびその両方を組み合わせた「スタック品種」の3種類があります。

◆除草剤耐性品種
アメリカのモンサント社(Monsanto)が開発したラウンドアップ(Roundup)という除草剤を広大な農場に散布すると、雑草などの植物は全て枯れ死しますが、遺伝子を組み換えられた大豆やトウモロコシなどの農作物は育ちます。

これはラウンドアップに耐性のある土中バクテリアの遺伝子をトウモロコシや大豆の遺伝子の中に組み入れているからです。この人為的な操作による遺伝子の変化は、自然交配では起こりえないことと言われています。

◆害虫抵抗性品種
同じくモンサント社により開発されたあるトウモロコシの品種は害虫被害を受けません。ヨーロッパアワノメイガというトウモロコシを食い荒らす蛾の幼虫を殺す細菌 Bt (Bacillus thuringiensis) から取り出した遺伝子物質を含んでいるからです。この人為的な操作による遺伝子の変化もまた、自然交配では起こりえないことと言われています。

「スーパーに行って棚を見渡すと90%の製品に遺伝子組み換えコーンか遺伝子組み換え大豆成分が含まれている。たいていはその両方だ。ケチャップ、チーズ、乾電池、ピーナッツバター、スナック菓子、ドレッシング、ダイエット甘味料、シロップ、ジュース、粉末ジュース、オムツ、鎮痛剤、ファーストフード・・・・」(映画 “Food, Inc.”より)

モンサント社

モンサント社は2018年6月にドイツのバイエル社に買収され「モンサント」の企業名は現在では消滅しましたが、「遺伝子組み換え作物」以外でもいろいろと世間を騒がせています。

◆PCB(ポリ塩化ビフェニール)
「電気器具の冷却剤や潤滑油として使われていたPCBは50年以上にわたりモンサント社の主力商品でした。しかし人体に有害であることが明らかになり、欧米では1980年代初めに製造販売が禁止されました。

2001年、アラバマ州アニストンの住民2万人がモンサント社を相手取り2件の訴訟を起こし、結局モンサント社と子会社のソルシア社は7億ドルを支払うことで和解しました。2002年、ワシントンポスト紙は『モンサント社 環境汚染を数十年間隠ぺい』と報道しました(映画『モンサントの不自然な食べもの』より)」。

日本においてもPCBはその毒性(ダイオキシン、発がん性物質など)により1975年に製造、輸入が禁止されています。

枯葉剤
ベトナム戦争時、アメリカ軍は、猛毒のダイオキシンを含む大量の除草剤(枯葉剤)をベトナムの森にばら撒きました。ジャングルに隠れるベトコンのゲリラに手を焼いたアメリカ軍は、森を枯らして空からゲリラを発見しようと考えたからです。

ベトナム政府の発表によると、これにより300万人のベトナム人が枯葉剤にさらされ、奇形児等の深刻な健康被害に苦しむ人々がいまだに増え続けているそうです。現在では、この猛毒のダイオキシンがガンや重度の遺伝的機能不全を引き起こすことが明らかになっています。

モンサント社はこの枯葉剤を製造していた企業の中の1社です。1984年、アメリカのベトナム帰還兵4万人に集団訴訟を起こされ、モンサントを含む化学メーカー7社が1億8,000万ドルを支払うことで和解が成立しました。

◆データの捏造
1949年、アメリカのウエストバージニア州で、強力な除草剤2,4,5Tを製造するモンサント社の工場で爆発があり、従業員228人に塩素挫創と呼ばれる皮膚の疾患が発症しました。原因は、除草剤を製造する時に生成される、猛毒のダイオキシンでした。

モンサント社は工場爆発事故で、ダイオキシンを浴びた従業員と浴びなかった従業員では、ガン発症率に違いはなかったとする研究結果を裁判所に提出しました。しかし、この研究結果については、1990年代になって、データの捏造があったことが判明しています(映画『モンサントの不自然な食べもの』より)」。

家畜用肥育ホルモンと遺伝子組み換え飼料

アメリカでは、遺伝子組み換え作物を牛、豚、鶏、養殖魚に飼料として与えるばかりでなく、その成長を早めるため肥育ホルモンが使われています。

◆鶏肥育ホルモン
「全米の食肉業界を支配しているのはわずか3~4社。これほど巨大で強大な企業はかつて存在しなかった。たとえばタイソン社は史上最大の精肉会社。養鶏を根底から変えた企業だ。

ヒナは50年前の半分の日数で育つ。だが大きさは2倍。消費者は胸肉を好む。だから胸の大きな鶏を作る」(映画 “Food, Inc.”より)

映画 “Food, Inc.”より

「これは養鶏じゃない。工場で作られる製品と同じよ。ヒナから7週間で2.5キロの成鶏に育つの。骨や内臓は急激な成長に耐えられない。ほとんどの鶏は数歩 歩くと倒れてしまう。自分の体重を支えきれないからよ。

飼料に抗生物質を混ぜるから、当然鶏の体内に入る。細菌は抵抗力を増し、抗生物質が効かなくなる。私は抗生物質のアレルギーになったわ」(キャロル・モリソン氏、米国の大手精肉会社の契約養鶏業者:映画 “Food, Inc.”より)

◆牛肥育ホルモン
「肥育ホルモンを投与した米国産牛は、およそ20カ月齢のメスで400~450キロの枝肉重量があるのに対し、投与しない日本国産牛は29カ月齢くらいまで太らせてやっと450キロ程度になる(米国産牛肉、『肥育ホルモン』の衝撃的な実態:山本謙治氏著)より

誕生から出荷までの期間が約3分の2に縮まるわけですから、牛肉生産者にとってはとてもありがたい話です。ちなみに「枝肉」とは、皮と内臓を取り出し、脊柱の中央に沿って切断されたものだそうです。

しかし、次のような指摘もありました。
「米国産牛と日本国産牛のホルモン残留濃度を計測すると、米国産牛は日本国産牛に対して、赤身で600倍、脂肪で140倍のホルモン残留が検出された」(前出のサイトより)

◆O-157
「遺伝子組み換えトウモロコシで安価な飼料ができたおかげで、現在コーンは家畜飼料の主原料となっている。おまけに良く太る。しかし、牛はもともとコーンを食べるようにはできていない。草を食べる動物だ。

牛の第一胃には、無数のバクテリアがいる。動物は草を消化するように進化した。研究によればコーンの多い飼料を続けると大腸菌が耐酸性を持つようになり、より危険な大腸菌に変わる。コーン飼料によって普通の大腸菌が進化し、突然変異を起こした。そして大腸菌O-157という株が登場した」(アイオワ州立大学の反芻動物栄養学専門家、A・トランクル氏:映画 “Food, Inc.”より)

農林水産省のデータによると2014年の日本の飼料の自給率は27%となっています。そのため73%が輸入飼料ということになりますが、その大部分は、アメリカ、ブラジル、アルゼンチンなどの遺伝子組み換え飼料生産国です。

また、肥育ホルモンについては、やはり農林水産省のHPによれば、日本国内では、承認されていないため使用されていないとのことです。

天正遣欧少年使節

最近ひょんなことから改めて「天正遣欧少年使節」の存在を知り、興味を持ったので色々と調べてみました。

なかでもNHKの「その時歴史が動いた~天正遣欧使節 ~」は、わかりやすく解説されていて、またその中に非常に興味深い内容があったのでここでとりあげてみたいと思います。

天正遣欧少年使節とは?

天正10年(1582年)2月20日、イエズス会の重鎮でもあるカトリック教会の司祭アレッサンドロ・ヴァリニャーノに連れられ、ポルトガル船に乗った12歳から14歳の4人の日本人少年たちが長崎を出港した。

以後彼らが日本に帰国するまでの8年5カ月の間に、当時圧倒的な富と武力で世界を支配していたスペイン国王フェリペ2世に謁見する。その4ヶ月後の1585年3月23日には、カトリック教会で全世界に絶対的な影響力を持つローマ教皇に謁見を許される。

その時、少年たちはローマ兵、楽隊、華やかに飾られた馬車が連なる3キロにもおよぶ行列に先導されヴァチカンに向かい、沿道には数千人の見物人たちがあふれ、方々から祝砲が打ち鳴らされた。

少年たちは王侯を招くときに使われるヴァチカン宮殿の王の間に通され、全ヨーロッパの枢機卿が参列する中、カトリック世界の最高権威、ローマ教皇グレゴリオ13世が、はるか極東から来た3人の少年を迎える。

教皇との謁見の後、少年使節に関する印刷物がヨーロッパ各地で50種類以上も発行され、はるか極東の未知の国日本は、ヨーロッパ全土に認知されていった。
(以上、NHK「その時歴史が動いた~天正遣欧使節~」より編集して抜粋)

4人の少年使節のうちの一人、伊東マンショの肖像
(出典)⇒世界初公開「天正遣欧少年使節 伊藤マンショの肖像」東京国立博物館で開催中

大歓迎された少年たち

日本で選抜された4人の日本人少年たちは、ヴァリニャーノによりキリスト教の教義はもちろんのこと、ラテン語などの語学や西洋の礼儀作法、楽器の演奏などの西洋文化を徹底的に叩き込まれます。

謁見当時、16歳から17歳くらいだった4人の少年たちは、“文明国”としての日本の文化・技術や高い知性をヨーロッパの人々に示しました。礼節と威厳を兼ねそろえた少年たちの名声はますます高まり、やがてその評判はローマの教皇庁までをも動かし、ローマ教皇との謁見にまで至ります。

現在にたとえて言うならば、誰も知らない小国の高校1年・2年の少年たちが、ホワイトハウスでアメリカ大統領に謁見し、大レセプションで歓迎される。その後オープンカーに乗って、熱狂的なパレードで迎えられ、国連総会で全世界の代表から拍手喝采をあびながら、世界へ向けてスピーチをする、みたいな感じでしょうか。

日本ではあまり知られていませんが、その時のヨーロッパの人々の熱狂ぶりは、われわれの想像をはるかに超えてすごいものだったようです。4人は、それらの大きな成果の他にも当時最新鋭だったグーテンベルク印刷機や楽器などの西洋の文化・文明を日本に持ち帰りました。

しかし、彼らがヨーロッパへ向けて日本を発った3ヶ月半後に本能寺の変があり、西洋文明との交易に大きな興味を示していた織田信長が殺されました。その後、豊臣、徳川と続く為政者たちは皆キリスト教を禁止・迫害したため、4人の少年たちがせっかく命がけで日本へ持ち帰った西洋の文化・文明はほとんどが活かされることもなく、歴史の闇に葬り去られることになります。

さて、さて、前置きが非常に長くなってしまいましたが、冒頭で述べたNHK「その時歴史が動いた~天正遣欧使節 ~」で私が非常に興味深いと感じた内容とは下記となります。

当時の欧州人を驚嘆させた日本人の能力

16世紀に世界の覇権を握っていたポルトガルとスペインは、次々と世界各国の先住民を屈服させ植民地とし莫大な利益を得ていました。

そのため当時日本に来ていたキリスト教宣教師の中には「日本人は文明を理解できない野蛮人」と決めてかかる者もいました。したがって日本人の信者にはただ祈りの言葉を暗唱させるだけでその意味すら教えようとはしませんでした。

スペイン、マドリッドの王宮内の天井。少年たちもこの同じ天井を見上げたのでしょうか(2018年10月撮影)

そんななか、イエズス会巡察師アレッサンドロ・ヴァリニャーノが来日します。ヴァリニャーノも日本は野蛮な国との報告を受けていました。しかし自分の目で見る日本にヴァリニャーノは驚きます。清潔で整然とした街並み、礼儀を知り勤勉で優れた技術を知る人々、日本は今まで見てきた国とは違うのではないか。

そんなある日、ヴァリニャーノは、カトリックの洗礼を受けた戦国大名大友宗麟に出会います。禅などの仏教を学んでいた宗麟は、キリスト教の神学論をみごとに解釈してみせたのです。ヴァリニャーノは確信します。日本人は未開人ではない。独自の教養と文化を持っている。だからこれまでのような布教の無理強いには意味がない。

天正8年(1580年)、ヴァリニャーノはそれまでの日本人への布教方法を改めるため、長崎有馬に初等学校セミナリオを設立しました。日本で初めて西洋の学問を教えるセミナリオには、22人のキリシタン武士の子供たちが入学しました。

学校が始まるとヴァリニャーノは少年たちの能力に驚かされます。ローマ字を教えると幼い子までたちまち暗記し、使いこなしたのです。

「日本の子供の理解力はヨーロッパの子供たちより優れている。少年たちは、地球は丸いという西洋の最新知識もすぐに理解した。彼らにはわれわれの教義を理解する十分な能力がある。」(以上、NHK「その時歴史が動いた~天正遣欧使節~」より編集して抜粋)

当時から優れていた日本人のモノづくりの技術

16世紀後半、世界を支配していたスペインの国王フェリペ2世は、天正遣欧使節の4人の少年たちが着ている着物や草履の仕立てに感心したあと、日本刀をながめて「この刀を鍛える技術、そして細工の精密さは実に見事なものだ」と言い、極東の島国の文明の高さに驚いたそうです。

昨年(2018年)10月にマドリッドの王宮を訪ねた時の写真

実際、1543年にポルトガルから日本の種子島に伝わった鉄砲は、半世紀も経たぬうちに日本全国に広まり、あっという間に量産体制ができあがっていたのです。

少年たちがヨーロッパを訪ねた1500年代後半、つまり「16世紀後半の日本は、非西欧圏で唯一、鉄砲の大量生産に成功し、西欧のいかなる国にもまさる鉄砲使用国になっていた」(米国ダートマス大学教授ノエル・ペリン著「鉄砲を捨てた日本人」中公文庫より)。

また、同著によると、16世紀の日本刀によって近代ヨーロッパの剣が真二つに切られたり、15世紀の日本の名刀によって機関銃の銃身が真二つに切り裂かれたりしたという事実があるそうです。

日本人は400年以上も昔から、モノづくりにおける高い技術力と優れた理解力、勤勉さ、礼儀正しさで西洋の人々を驚かせていたのです。

二百数十年ものあいだ鎖国を続けた日本が、明治時代に入って突然にして西洋の文明を吸収し、急速に追いつき追い越せで繁栄できたのも、すでにベースとなるさまざまな能力を身に着けていたからなのでしょう。

なぜ日本人にはそのような能力や性質がもともとそなわっていたのでしょうか?その理由を探るには最近世界の古代研究者たちを驚愕させている日本の縄文時代まで遡る必要がある気がしますが、その話はまた後日ということにしておきます。

人口減少と外国人労働者

2018年5月30日 日経新聞の1面TOPより

いよいよ日本はここまで追い込まれてきたのか、というのが率直な感想です。

国立社会保障・人口問題研究所の資料によると、日本の人口ピラミッドは、1980年⇒ 2020年⇒ 2050年の間に下記のように変化していくそうです。

1980年_日本の人口(国立社会保障・人口問題研究所の資料より)

2020年_日本の人口(国立社会保障・人口問題研究所の資料より)

2050年_日本の人口(国立社会保障・人口問題研究所の資料より)

2050年代に日本の総人口は1億人を切り、生産年齢人口はピーク時より3,500万人も減少し、人類史上どの国も経験したことのない「棺桶型人口ピラミッド」になるそうです。

そのため将来的な生産年齢人口確保のためには、外国人労働者を積極的に移民として受け入れていこうということでしょう。

世界からさまざまな民族を受け入れ、異文化流入という摩擦や軋轢を乗り越えながらも、新しい活力を創造していくという試みはやはり必要でしょう。日本が他国との競争に打ち勝っていくためにもそのような姿勢はとても重要だと感じます。

しかしながら、日本語も満足に話せず、単純労働しかできない外国人もなりふり構わず受け入れてしまうという方針にはやはり相当な不安が残ります。

ヨーロッパ諸国の例を見てみると、その国の言葉を話せなくても構いません、というかなり寛容な態度で移民・難民を受け入れた国は、のちのちさまざまな問題に直面しているようです。

たとえば国民一人当たりのGDPで常に世界トップクラスにあるベルギーの場合、長い間政策として国境を越えた「多民族共存」という理想主義を掲げてきました。これは移民出身国の文化・習慣の維持を容認するという多文化主義です。

そのためベルギーの首都ブリュッセルの西郊にあるモレンベークという地区は、人口9万人のうち8割がイスラム教徒という「イスラム教徒の街」となっています。

2015年11月に起きた「パリ同時多発テロ」のあと、そのモレンベークという地区がIS(イスラム国)への戦闘員供給地区になっているということが広く知れわたりました。ベルギーでの差別に不満を持つ移民の子孫たちが「ホームグロウン・テロリスト」になっていったわけです。

それに対し、移民に対しての同化政策(出身国の言葉や文化を受け入れ国に合わさせる)を推し進めているフランスなどの国は、比較的そのようなことは少ないようです。

アメリカも建国以来、移民に対して同化政策をとってきたわけですし、日本も今までは移民に対してある意味同化政策とも言える姿勢を貫いてきました。

その日本が突如、単純労働しかできない移民を多く受け入れ、結果として「多民族共存」とも言える理想主義政策をとってしまうことに一抹の不安を覚えます。

世界の武器輸出国

「世界の武器輸出額国別ランキング」が世銀(World Bank)から発表されました。
下記は、上記サイトの表を私がグラフにしたものです。

3番目にドイツが入っているのは意外でしたが、いずれにせよ上位6ヶ国のうち、ドイツを除く5ヶ国は、国連の常任理事国(アメリカ、ロシア、フランス、中国、イギリス)であり、その5ヶ国のすべてが「核保有国」です。

ちなみに日本は「武器輸出禁止三原則」により、武器を輸出できない国だったのですが、2014年4月に制定された「防衛装備移転三原則」により、「防衛装備」という名の「武器」が輸出されています。したがって建前上「武器」ではないため、このグラフの「その他」の国の中にも日本は含まれておりません。

さて、このグラフを見て、ニコラス・ケイジ主演の2005年のアメリカ映画、「ロード・オブ・ウォー(Lord of War)」を思い出しました。これは実話をもとに作られた「史上最強の武器商人と呼ばれた男」の物語です。

ニコラス・ケイジ扮する主人公のユーリ・オルロフは、ウクライナからアメリカへ移民してきた家族の長男で、やがて武器商人となり、「世界の10大戦闘地の8ヶ所で私の武器が活躍している」と言わしめた男です。

米軍は戦地を去る時、輸送に金がかかるため、大量の物資を放置していくので、米軍が捨てていった、大量のマシンガンなどをトン単位でたたき売りしながら、武器商人としての存在感を高めていきます。

その後、東西冷戦が終わると、旧ソ連製の戦車や軍用ヘリコプター等々、ありとあらゆる武器を紛争国へ売りまくります。なかでもカラシニコフ自動小銃47年モデル、別称“AK47”を売って大もうけをします。

そして国際刑事警察機構の刑事がこう叫ぶシーンがあります。
「戦争犠牲者の9割が銃で殺されている。核兵器じゃない、“AK47”こそ、真の大量破壊兵器なんだ。」

その後、ユーリ・オルロフは、上記の刑事に動かぬ証拠を押さえられ、アメリカ国内で逮捕されるのですが、次のようなセリフを吐き、すぐに釈放されてしまいます。

「私は残虐な指導者たちと仕事でつきあってきたが、その何人かは君たちの敵の敵だ。最大の武器商人は君のボス、つまりアメリカ合衆国大統領だ。輸出量は1日で私の1年分。証拠が残るとまずい取引もある。そんな時は私のようなフリーランサーに委託する。だから私を悪と呼ぶのはいい。だが君らにとって私は必要悪なんだ」

そして映画は、次の言葉を残して終わります。
「最大の武器供給者は米・英・露・仏・中である。この5ヶ国は国連安保理の常任理事国でもある」

国連の常任理事国5か国は、世界の紛争国、それもその両陣営へ武器を売り、戦争を煽り、大もうけをしている、という事実から目を離していけないでしょう。

 

ガラパゴス化するミラーレス

2014年4月28日、5月5日合併号 日経ビジネスより

縮小するカメラ市場で、頼みの綱がミラーレス一眼。日本で人気となる一方、欧米での販売は振るわない。携帯電話のような「ガラパゴス」の道を歩んでしまうのか。

(以下、記事の要点)

・ 「軽い」「扱いやすい」「初心者向け」のミラーレス一眼レフカメラが好調なのは日本だけで、海外では早くも勢いを失った。

・ ミラーレスはアメリカで売れていない。理由は「小さすぎて扱いにくい」から。ヨーロッパでもこの傾向は強い。

・ レンズとボディーを接続する規格が各社で違うことも、ミラーレスの普及を妨げている。

・ スマホに食われ縮小するデジカメ市場で、「打倒一眼レフ」でミラーレスに開発資源を集中する中堅メーカー各社にとっては、いっそう厳しさが増す。

・ 市場全体が小さいのにプレーヤーが多すぎる。逆風の多いカメラ市場では、いつ業界再編が起こってもおかしくない。

2014年4月28日 日経ビジネス ミラーレス

(以上で記事終り)

高性能で、小さくて、便利で、よく売れているのに、気がついたら、世界標準から取り残されていた・・・・日本でしか売れない携帯電話の「ガラパゴス化」は再びミラーレス一眼レフカメラ市場でも繰り返されるのでしょうか?

かつてソニーは、より高品質で、より小さいビデオテープレコーダーをより早く市場に投入したのにもかかわらず、その後のマーケティング戦略で失敗し、せっかくの技術を活かせず、VHS陣営に惨敗した話はあまりにも有名です。

ベータマックスが失敗した理由のひとつに、世界最大のアメリカ市場で一挙にシェアを奪い、先手必勝の勝ちパターンを作れなかったことがあると聞いたことがあります。

「それはなぜなのか?」というと「アメリカンフットボールの試合時間」という意外な答えが返ってきました。

当初、ベータマックスの録画時間は、最大2時間だったので、アメリカンフットボールの試合をすべてカバーできなかったため、アメリカ人は多少画質が劣っても長く録画できるVHSを選んだとのことでした。

今回のミラーレス一眼の話も似ています。

日本人にとっては一眼レフカメラは「大きくて重いから持ち運びが大変」でも、アメリカ人にとっては「ミラーレス一眼レフは、小さくて扱いが大変」となるのですから、わからないものです。

日本メーカー同士でしのぎを削り、すばらしい製品を作りあげたのに、結局海外では見向きもされず、漁夫の利を外国メーカーにさらわれる、という最悪の事態だけは避けてもらいたいものです。

ただ、一人のユーザーとして意見を言わせてもらえば、レンズの規格を世界で統一してもらいたいものです。

高級カメラは全てレンズの規格が各社で違うため、結局一番最初に選んだメーカーのカメラを永遠に使い続けなければならない、という「売る側の論理」で市場ができあがっています。

この規格を統一し「お客様の満足」を第一に考える日本のメーカーが現れてくれることを願っています。

小保方氏説明会見、識者に聞く

2014年4月10日(木) 朝日新聞朝刊より

2014年4月10日朝日

謎は何も解消されず
名古屋大教授・森郁恵

科学者として私たちが抱いていた疑問は何も明らかにされなかった。

一言でいえば「論点がずれている」。

切り張りをした画像について、2枚の画像がそれぞれ存在するので「改ざん」には当たらないと主張していたが、別々の画像を1枚にした時点で科学の世界では「ないものを作った」ことになる。

写真の取り違えについては、自分で気づいてネイチャーに訂正を出した際、今年2月に撮り直した写真を出したと言っていた。これも科学者の常識に反する。実験をした時期に撮った写真を提出すべきだ。

STAP細胞が本当にあるのかについて「ある」と断言し、「コツが必要」と説明しているのに、そのコツを聞かれたら「次の論文に支障があるので言えません」と言ったのも変だ。すでに出た論文の再現に必要な情報を「次の論文」のために明かさないということはありえない。 (後 略)

(以上で朝日新聞の記事終り)

昨日、小保方氏の記者会見が行われました。

そのため、昨夜のテレビニュースや今朝のラジオニュースも新聞もその話題で持ちきりでした。

この件につき、沢山の識者、専門家がインタビューを受けコメントを出していましたが、名古屋大学の森郁恵教授の解説が、最も明快でわかりやすかったので、上記にご紹介させていただきました。

下記はそれに対する私の感想です。

① 画像の切り貼りについて

森教授の指摘どおり「別々の画像を1枚にした時点で改ざんになる」という主張は当然でしょう。ましてやこれは「研究論文」なのですからなおさらです。

研究により、導き出された未知の事実とそこに至るまでの過程を、正確に報告するべきです。堂々と「改ざんではない」と主張する小保方氏の姿勢にやはり大いなる疑問を感じざるを得ません。

② 写真の取り違えについて

「研究論文の中の写真が違っていたから差し替えてください」と言って、ネイチャーに差し替えを頼んだそうですが、その新しく提出した写真が、今年2月に撮影したもの、つまり論文を提出した後に撮影したものというのは、一体どういうことでしょうか?

論文を作成するまでの段階の実験の際に撮った写真でなければ意味がありません。実際、その両者が撮影された環境は条件が異なっていたそうですから何をか言わんやです。

③ 「そのコツは言えません」

論文の検証のためにそのコツ、つまりSTAP細胞を作る具体的な手順を分かりやすく示してください、と言われているのに「できない」とは、これまた一体どういうことでしょうか?

すでに世の中に公開されている論文が事実であるかどうかの検証を求められている訳ですから、「次の論文に支障があるから言えません」では、「全てウソだから言えません」と思われてもしかたないでしょう。

以上、小保方氏の反論は、なんの説得力も持たない非論理的な説明でした。

涙で視聴者の情に訴える作戦であったとしか思えません。

STAP細胞の発見は、人類の歴史を変えるとまで言われた大発見だそうです。だから世界中が注目しています。

それなのに、そんなに重要な研究論文が、あまりにもずさんに作成され、提出されていたという事実に唖然とします。

やはり、一部で報道されているように、「異常な何か」があったのではないか?と勘繰りたくなるほど「異常な」事件と言えます。

「裁判になればこの事件の決着には時間がかかる」という報道もありますが、あっという間に急展開、なんてこともありそうな気もします。

「技術立国日本」

「日本人は勤勉で誠実」

「日本の技術者や職人さんはとても優秀」

そういうイメージを持っている外国の人々から落胆と失笑の声が聞こえてこないよう、日本にとって「良い」結末となるよう望んでいます。

191万人が「123456」を使用

日経パソコン 2013年11月25日号の記事です。

米アドビシステムズから流出したパスワードの分析結果

米ストリクチャーコンサルティンググループ(SCG)は11月3日、米アドビシステムズから流出したパスワードの分析結果を公表。同社CEOのジェレミー・ゴスニー氏がTwitterで明らかにした。

アドビシステムズは10月3日、自社のサーバーが不正アクセスを受け、顧客情報やソフトウェアのソースコードなどが流出したと発表。少なくとも3800万件の顧客情報が流出したと説明していた。

2013d年11月22日 日経パソコン

(以上で記事終り)

現代社会はパスワードだらけなので、管理がとても大変です。

私も重要なパスワードだけで十数個持ち、ひとつひとつ記憶していますが、それとは別にさほど重要ではないものに関しては、5~6種類ほどのパスワードで使いまわしています。

しかし、何にどのパスワードを使ったかを覚えておくことは至難の業です。

下記は別の「パスワード流出事件」により分析された、パスワードの傾向です。

*******************************************

  • 長さは6文字と8文字が多い
  • 英大文字、英小文字、数字、記号のうち3つ以上を使っているのは4%程度
  • よく使われていたパスワード TOP10は以下の順序
    1. seinfeld
    2. password
    3. winner
    4. 123456
    5. purple
    6. sweeps
    7. contest
    8. princess
    9. maggie
    10. 9452

********************************************

やはり、「123456」と「password」の2つは使われていますね。

マイクロソフトでは「安全性の高いパスワードの作成」ということで下記のように説明しています。

  • 長さ: 可能な限り 8 文字以上で設定する。
  • 複雑さ: 文字、句読点、記号および数字を含める。
  • 変更: 強力なパスワードの効果を保つために、頻繁に変更する。
  • 多様性: すべてのアカウントで同じパスワードを使用しない。

詳細は、こちら

今のところ 「複雑にして自分が覚えやすいパスワードを多数持ち、かつ頻繁に変更する」という対抗策しかないようです。

優勝記念セール

プロ野球の「東北楽天ゴールデンイーグルス」が日本シリーズで優勝しましたが、この季節、いつも思う「素朴な疑問」があります。

優勝記念セール

(写真: 楽天の日本一を祝うセールでにぎわう百貨店 日本経済新聞より)

なんとも不思議な「優勝記念セール」という行事

私がこの「素朴な疑問」を最初に感じたのは20年ほど前のことだったでしょうか。

それは「福岡ダイエーホークス」が優勝を逃した時、福岡の街の様子を放映するテレビニュースを見た時のことでした。

地元のスーパーダイエーでは、店長はじめ多数の従業員たちが法被を着て、鉢巻を巻いて、テレビ画像の前で必死になって、ダイエーホークスを応援していました。しかし、結局ダイエーは試合に負けてしまいました。

そこでテレビのアナウンサーが店長めがけてインタビューを始めます。

アナウンサー: 「店長、残念でしたね」

店 長: 「とても悔しいです。優勝すれば、30%オフ、50%オフの優勝記念セールをやろうと準備していたのですが・・・。 非常に残念です。がっくりきました。」

目に涙をにじませて語る店長の様子を見て、私はふと「素朴な疑問」を感じたのです。

 なぜ、この店長は残念がっているのだろう?逆じゃないの?

ダイエーが優勝することによって、ファンの皆様が「ご祝儀」として、普段1,000円の商品を1,500円で買ってくれるから、「ぜひダイエー、優勝して」と願うならば話は分かります。

しかし、実際にはダイエーが優勝してしまったら30%引き、50%引きで商品を売らなければならないわけです。当然のこと、店長は「ダイエーが優勝しないように!」とお祈りするべきなのに、なぜ値引き販売したがるのでしょうか?

「値引き販売がそんなにうれしいなら、毎日30%引き、50%引きして売ればいいじゃない?」・・・こう考えるのがごく自然だと思います。

なぜ彼らは「優勝記念セール」という値引き販売をしたがるのか?

ズバリ、一言で言えば「儲かるから」です。

なぜ値引き販売して儲かるのか?

ズバリ、「不良在庫がさばけるから」です。

つまり、いくつかの目玉商品をエサにして、ふだん売れない商品も「勢い」で買わせてしまう。その最たるものが「お楽しみ袋」や「福袋」の類です。

「5万円相当の商品が5,000円で買えるお楽しみ袋!」と言っても、中身のほとんどは使えない不良在庫です。

「高級品をこんな安い値段で買った」という満足感に浸る客も、喜びはその一瞬だけで、結局は狭い家に新たなゴミの山が加わるだけの話です。

「高級品」であっても使わないモノは、結局ゴミ以外の何物でもないのです。

人は「群集心理」に陥ることにより、衝動的に興奮性が高まり、判断力や理性的思考が低下し、付和雷同しやすくなります。

「セール」は群集心理をたくみに利用した初歩的な金儲けの手段でしかありません。

悪いことは言いません。広い目、長い目で見れば、「セール」は結局損をするだけです。

決して「セール」には、近寄らないことです(笑)。

電子レンジと植物

興味深いサイトを知ったのでご紹介しておきます。

電子レンジで加熱した水で水やりをすると植物はどうなるか?

同種類の観葉植物を2つの鉢に分け実験をします。

一つの鉢には、普通の火で沸騰させてからさました水で水やりをします。 もう一つの鉢には、電子レンジで沸騰させてからさました水で水やりをします。

そして9日後の様子を撮影した写真が下記の2枚です。

<初日の様子> どちらも元気な観葉植物です。

2013年10月23日電子レンジ1

<9日後の様子>  たった9日間で、電子レンジの水を与えた植物は、死んでしまいました。

2013年10月23日電子レンジ2

もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。 ⇒  Microwaved Water – See What It Does To Plants

ということで、大変不気味な結果となっています。

「それみたことか、植物にこれだけの悪影響を与えるのだから、人間にも害がないわけがない・・・」 というのが、電子レンジ不要論者の方々の意見でしょう。

しかし、本当に電子レンジは、身体に悪いのでしょうか? 実際私自身がこの45年間、ほとんど毎日のように電子レンジを使い続けていますが、今のところ特に健康被害は受けていません。

「いずれそのうち影響が出てくるでしょう・・・」と言われても、もうすでに45年も経っているわけですから説得力がありません。

1947年にアメリカで世界初の電子レンジが販売されてからすでに66年が経ち、電子レンジの世界での累計販売台数は、おそらく数十億台を超えているでしょう。

電子レンジ利用者もまちがいなく累計で数十億人を軽く超えているはずです。

しかし特に電子レンジが原因とみられる健康被害の報告はでていないですから、電子レンジは植物には悪影響があっても、人間にはない、と言わざるを得ません。

同様に、放射線、遺伝子組み換え食品、食品添加物、農薬、化学肥料等々、健康被害があると言われている様々な物質に対しても、「冷静に正しく恐れる」という姿勢が大切だと思います。

たとえば、太陽光と皮膚ガンの関係についても同じことが言えるでしょう。

「オーストラリアで皮膚がんは、毎年新しく診断されるガンの80%以上を占めています。また、オーストラリアに住むと、3人に2人は皮膚がんにかかってしまうと言われています。これは南極オゾンホールの悲劇であるのですが、同時に、紫外線の恐ろしさを私たちに教えてくれる数字でもあります」・・・・・「オーストラリアにおける皮膚ガンの現状」 より

専門的な内容に関してはこちらをどうぞ・・・・「紫外線と皮膚がんの関係

皮膚ガンの最大の原因でもある「太陽光」は、最大の「発ガン性物質」でもあります。だからと言って子供たちを一日中陽の当たらない部屋で遊ばせでよいでしょうか?物事を一面からしかとらえずに判断するとそのような結果を招きます。

「冷静に正しく恐れる」ためには、正確な情報の公開がなによりも重要となるため、法律の整備はもちろんのことマスコミなどによる社会全体の雰囲気作りも必要となってくることでしょう。

カジノ市場 伸び盛り マカオ世界一、観光客呼び込む

2013年10月21日 日本経済新聞朝刊

カジノ市場がアジアで急拡大している。2008年にはマカオのカジノ収入が、本場・米国ラスベガスを抜き世界最大となった。2010年にはシンガポールにも巨大カジノ施設が誕生、人気となっている。背景にあるのが富裕層の台頭だ。アジア太平洋地域のカジノ収入は2015年に800億ドル近くに達し、米国を抜く。日本も2020年の東京五輪開催を控え、カジノを含むリゾート施設整備を進める動きがある。今後も観光客をひきつける武器として注目を集めそうだ。

2013年10月21日日経1

2013年10月21日日経4

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2013年10月21日日経3

(以上で記事終り)

私自身、ギャンブルは一切やらないのですが、「カジノ」という名のギャンブルがもたらす経済効果は想像以上に大きいようです。

ギャンプルが「社会の必要悪」である以上、国の管理のもと、きちんと運営するのであれば、「カジノ」がもたらす社会的影響もプラス面がマイナス面を上回ることでしょう。

特に観光業界においては、観光客の誘致など、間違いなくプラス面が大きいでしょう。

しかし、日本においてはそのプラス面やマイナス面を論じる前に、避けては通ることのできない日本ならではの「ある特殊な事情」があります。

日本には以下のように6つの「公営ギャンプル」があります。

・競馬
・競輪
・競艇
・オートレース
・スポーツ振興くじ(サッカーくじ、通称TOTO)
・宝くじ

しかし、実に不思議なことに日本には上記の「公営ギャンブル」をはるかに上回る巨大な「非公認公営ギャンブル」が存在します。

それが「パチンコ産業」なのです。

このパチンコ産業の問題について語りはじめたらとても長くなり、また大変センシティブな問題なためここでは触れないことにしますが、2点だけ指摘しておきたいと思います。

(1)WHO(世界保健機構)では、パチンコ依存症を「病気」と認定し、その精神疾患により「多重債務、人間関係の崩壊、失職、家庭崩壊」などの害を引き起こすとしている。

2009年の厚生労働省の調査によると、日本の成人男性の9.6%、女性の1.4%、全体で5.5%が「ギャンブル依存症」とされています。

これはアメリカの0.6%、マカオの1.78%などと比較しても極めて高い数値です。

したがって日本には、559万人(男483万人、女76万人)もの「ギャンブル依存症」の人がいるということになります。

この「ギャンブル依存症」の全てが「パチンコ依存症」だとは言いませんが、おそらく大部分はパチンコが原因でしょう。

なぜならば、

(2)世界のあらゆる国に「公営ギャンブル」が存在するが、「ギャンプル依存症」を避けるためにその施設は、必ず隔離された場所にある。

日本では、駅前や人通りの多い場所に必ずと言ってよいほどパチンコ屋があり、多数の子供たちや通勤通学の乗降客たちが毎日その前を通ります。

WHO(世界保健機構)も指摘しているように、ギャンブルは麻薬と同じで「依存症」となる危険性が非常に高いため、世界のどの国においてもギャンブル施設は必ず隔離された場所にあります。

かつて「東京のお台場と沖縄に公営カジノ場を作り、経済特区にして日本中、世界中から観光客を集める」という壮大な計画がありました。

500万人以上もの「ギャンブル依存症」の患者を生み出す「パチンコ屋」を街から一掃し、世界中から観光客を集め、経済を活性化させる一石二鳥の政策だと思うのですが、残念ながら、ことはそう簡単にはいかないようです。

信販にも暴力団情報 全銀協、みずほ問題受け

2013年10月17日 日本経済新聞朝刊より

全国銀行協会は自らが持つ反社会的勢力の情報を信販業界にも提供する方針だ。信販会社と銀行が提携ローンを実行する際などに、最初に審査をする信販会社が十分な情報に触れられるようにして、みずほ銀行のような不正取引が起こらないようにする。

(以上で記事終り)

みずほ銀行が系列の信販会社を通じて「暴力団」へ融資したことが大きな社会問題となりました。

なぜ日本にだけ「暴力団」が存在するのか?

日本ではわざわざご丁寧に「この組織は暴力団ですよ」と国が指定をしています。「暴力団」のライセンスを国が授与しているようなものです。

人を恐喝してお金をせびるのが彼らの仕事ですから、日本国公認の「指定暴力団」として、マスコミで大々的に宣伝までしてくれれば、「暴力団」関係者にとっては笑いがとまらないことでしょう。

あるアメリカ人に聞いてみたところ、アメリカのマフィアは当然のこと、表向きは「俺たちはビジネスマンだ」ということになっています。彼らは水面下で犯罪を犯しているわけですから、表だって「俺たちはマフィアだ」と公言するはずがありません。ましてや国がマフィアとして指定するようなことは理屈から言ってもあり得ないことです。

なぜ日本では「暴力団」を刑務所へ入れないのか?

「暴力団」ですから、叩けばいくらでもほこりが出てくるはずです。なにせ「暴力団」なのですから・・・・。

もし「明確な犯罪は犯していないから逮捕まではできない」ということであれば、また違う意味で大きな問題です。なぜなら罪もない人たちを「暴力団」とか「反社会的勢力」と呼び、差別すること自体、大変な名誉棄損であり、人権侵害ということになるからです。

タイトルは忘れましたが、子供のころ見たアラン・ドロン主演の古いフランス映画を思い出しました。

刑期を終え出所してきたアラン・ドロンが、愛する女性と出会い、必ず更生するという堅い決意とともに一生懸命真面目に働き始めます。やがて二人は結婚し、子宝にも恵まれ、質素ながらもとても幸せな家庭を築きます。

ところがそこに昔アラン・ドロンを捕まえた刑事がやってきます。その刑事は犯罪が起こるたびに彼を容疑者と疑い、彼の職場へ現れ、彼にも職場の人間にもいろいろと職務質問を行います。

職場の上司も同僚も怪訝に思い、気味悪がるのですが、やがて「どうやら彼は前科者らしい」という噂が職場中に広がります。そして職場の誰も口を聞いてくれなくなります。

もうそうなると彼もその会社にはいられず、結局転職せざるを得なくなります。

ただし、転職してからも誰よりも真面目に一生懸命働く彼は皆から信頼され順調に出世をしていきます。

しかし、しばらくするとまたあの刑事がやってくるのです。そして同じことが繰り返され、また転職せざるを得なくなります。

そのようなことが3回4回と繰り返され、やがて彼は、その刑事を殺すことを考え始めます。そして悲劇のうちに映画が終わるのです。「こんな理不尽なことがあってもいいのか?」と子供心に思ったものです。

今回の日本の「暴力団」のケースに当てはめて考えれば、まともな経済活動ができないように選択肢をとりあげ、結局犯罪でしか生き残っていけなくなるよう彼らを追いつめていくことが、はたして日本社会全体にとって良いことなのかどうかも考えさせられます。

 「反社会的勢力」を利用している人たちがいる?

確かに巷で噂されているようにそう思われてもしかたがないでしょう。国が認める「指定広域暴力団」が堂々と街なかに看板を掲げ、「暴力団」組員が昼間から平然と道を歩いている国が日本なのです。

ここでも「日本の常識は世界の非常識、世界の非常識は日本の常識」ということのようです。

イチロー、日米通算4000安打を達成

2013年8月22日 日本経済新聞

米大リーグ、ヤンキースのイチロー選手は21日、ブルージェイズ戦に「2番、右翼」で先発し、1回の第1打席で、相手の先発投手ディッキーから左前打を放ち、日米通算4000本安打を達成した。

(後 略)

2013年8月22日 イチロー

(以上で記事終り)

ニューヨークヤンキースのイチロー選手が、日米通算4,000本安打を達成しました。

今回はこの偉大なる記録達成を記念して、“人と文化の輸出”について思うところを述べさせていただきます。

1981年、学生時代の私がアメリカのカリフォルニアで1か月間ホームステイした時のことを思い出します。

GM(自動車)の工場、リーバイス(ジーンズや衣料)の本社、コントラ・コスト・タイムズ(新聞社)の編集室、その他、日本の宅急便のような宅配サービスの集配センターにも見学に連れて行ってもらいました。

そしてその時、どこへ行っても、多くのアメリカ人達から「日本は素晴らしい!」という賛辞をもらったのです。

「トヨタはすばらしい!」 「ホンダはすばらしい!」

「キヤノンはすばらしい!」 「ソニーはすばらしい!」

「日本の製品はどれも品質が素晴らしく、故障がほとんどない」

「車は信じられないくらい燃費が良い」

「ユーザーフレンドリーで使い勝手が抜群に良い」・・・・等々です。

どこへ行っても日本の製品を称賛してくれるので、悪い気はしないのですが、その時私は彼らに対し、いつも同じ質問を投げかけてみました。

「ところで、誰か日本人の名前を知っていますか?」

こう聞いてみると、とたんに誰もが考え込み、結局一人の名前も出てきませんでした。

当時、黒澤明監督の「影武者」という映画が、カンヌ映画祭でグランプリを取り、「世界のクロサワは世界中で絶賛されている」と日本では連日報道され、大騒ぎをしていました。

しかし、私が少なくとも数十人のアメリカ人に

「カゲムシャを知っていますか?」

「映画監督のクロサワを知っていますか?」

と聞いたところ誰も知りませんでした。

その後日本に帰国後、日本にいる英語ネイティブ(アメリカ人、カナダ人、イギリス人、オーストラリア人、ニュージーランド人)と知り合うたびに、同じ質問をしてみました。

「日本へ来る前に名前を知っていた日本人はいましたか?」

一人のアメリカ人が天皇ヒロヒトとA級戦犯トウジョーの名前を知っていただけで、答はいつも同じく「誰も知らない」でした。

戦後日本は、世界第2位の経済大国になったわけですが、作った“モノ”は評価されても、残念なことに海外で評価される“人”は驚くほど少なかったと言えるでしょう。

モノ作りや品質管理で高い評価を得ることは、それはそれで誇らしいことではありますが、いくらお金を稼いでも、人や文化を輸出できない国は外国から「尊敬」される国にはなれないと私は思っています。

しかし、ここにきて少しづつ変化が現れ始めました。

アメリカにおける野球やヨーロッパにおけるサッカーで日本人選手の活躍が目立ち始めただけでなく、ゲームソフトやマンガやアニメ、そして和食が俄然世界で注目を集め始めたからです。

文化が輸出されれば、必然的に“人”の名前も一緒について輸出されます。

すばらしい和食に感動し「いつの日か僕もこんな料理を作ってみたい」と思った人は、きっとその板前さんのことを心の底から尊敬するでしょう。

宮崎駿のアニメに感動し「いつの日か自分もこのような作品を作ってみたい」と夢見る少年の目に、宮崎駿は神として映るでしょう。

イチローが打ち立てた数々の記録を超えようと、世界中の人たちが挑戦するたびに、その偉大さを実感することになるはずです。

“人材”と“文化”を輸出し、世界から尊敬を集める“文化大国日本”の実現を私は夢見ています。その時日本は真に豊かな国となっていることでしょう。

コンクリートから人へ

2013年2月6日 日本経済新聞夕刊

マクロ経済学の教科書に出てくる議論に均衡財政乗数がある。例えば、1万円の増税を行い、その金額を公共投資に使うと、1万円分だけ国民所得が拡大するというものである。逆に1万円の公共投資を削減し、その分を国民に直接給付すれば、国民所得は1万円減る。貯蓄に回る分が多い直接給付に比べ、公共投資は実際に使われる分、乗数効果は1以下にはならない。

通常、国民所得が縮小する政策を行うことはあり得ない。だが民主党政権は2009年に「コンクリートから人へ」のスローガンのもと公共投資を縮小し、その分を子ども手当や農業への所得補償に回す歴史的実験を行った。

こうした一連の政策を国民は強く支持した。当時の空気は「公共投資は悪」というもの。公共投資には無駄が多く、効果も低下しているとの意識が圧倒的だった。一方、国民のあいだに格差への意識が強まり、政府の役割は直接国民に給付する分配政策にあるとした生活者重視の姿勢を、国民は強く支持した。

ただし、当時、ある海外投資家から質問されたのが先の均衡財政乗数議論だ。日本は意図的に国民所得を引き下げる政策を行うことに疑問を感じないのかとの指摘だ。成長を無視した環境にある国の企業の株式は買えないと言われたことを改めて思い出す。

1990年代以降のバブル経済崩壊後も、国内の株式相場は欧米市場と連動して動いてきた。しかし09年9月以降の政権交代の時期に、その連動は断絶する。すなわち、欧米の株式相場はその後回復に向かったが、日本株はほとんど上昇しない状態が続いた。さながら日本株の「失われた3年」であった。

昨年の11月から日本株が上昇基調にあるのは、失われた3年の呪縛が解かれ欧米株式との連動に戻ったことを意味する。だが過去3年のギャップはあまりに大きい。今の状態を先の海外投資家はどう評価するか聞いてみたい。

(記事終わり)

上記は日経新聞夕刊の5面に出ていた小さな囲み記事でしたが、思わず熟読してしまいました。

リーマンショック後、なぜ日本経済だけが立ち直れなかったのか?

なぜ、日本の株式市場だけが落ちたまま浮上してこれなかったのか?

米国のサブプライムローンで大打撃を蒙ったのは、欧米の金融機関であり、日本の金融機関はほぼ無傷に近かったにもかかわらず、なぜ日本経済だけが極度の不振に陥ったのか?

答のひとつがこの記事の中にあるのかもしれません。

この説に反論する学者もいるでしょうが、上記の説明にあるように、日本の株式市場は、1990年のバブル崩壊以降、常に欧米の株式市場と連動していました。

しかし、政権交代以降断絶し、欧米をはじめとする世界中の株式市場が回復したにもかかわらず、日本株だけが極端な低迷を続けたという事実を鑑みれば、この説にはかなりな説得力があります。

世界中の投資家たちが、日本政府の奇妙な政策に「NO!」をつきつけたからなのでしょう。

日本の民主党の行った「歴史的大実験」は失敗に終わったということは間違いないようですが、これから自民党が行おうとしている「デフレ下におけるインフレターゲット」も人類初の「歴史的大実験」となるはずです。

成功すれば「アベノミクス」は世界の歴史の教科書にのるような偉業としてたたえられるでしょうが、もし失敗したらハイパーインフレという恐ろしい事態もありえます。

とにかく、今後の日本経済に一番必要な「成長戦略」をまずはしっかり策定し、着実に実行していってほしいものです。

「子供だまし」のトリック

2009.7.25 日経(3)

世界のパソコン出荷台数

上記2つの棒グラフをご覧ください。

上のグラフは、2009年7月25日の日経新聞朝刊の記事で使われていた「世界のパソコン出荷台数」のグラフです。下のグラフは、日経のグラフと同じ数字を使って私がエクセルで作り直したものです。

どうでしょうか?同じ数字を使ったグラフにも関らず、随分とイメージが違いますね。上のグラフは、グラフ下部に白線を入れた「中抜き」を行っているため、09/1~3の出荷台数が2008/7~9に比べ、まるで3分の1に減ったかのように見えます。

これは新聞社各社が多用する手法ですが、私は子供の頃からこの手のやり方にいつも違和感を持っていました。「なぜグラフに中抜きを行うのだろう?」と。

新聞社としては、数字の羅列よりもグラフのほうが、ビジュアル的に訴える力が強く、より分かりやすくなるので、あえてグラフを使うのでしょう。それはそれで構わないのですが、なぜそこで「中抜き」をしなければならないのでしょうか?

「中抜き」を行うことにより、全体像が見えにくくなります。上記の例で言えば、09/1~3の出荷台数は2008/7~9に比べ、せいぜい20数%の下落にもかかわらず、「中抜き」を行うことによりまるで70%ほども激減したかのように、イメージ的には捉えられます。

読者は感覚的に「こんなに激減しているんだ」というイメージを頭に強く焼き付けます。そこがマスコミの狙いなのです。テレビの映像でもそうですが、ビジュアル的に入ってくる情報は、理屈ぬきのイメージとして記憶の片隅に残り続けます。

マスコミは常にセンセーショナルな話題を追い求めています。そのために毎日躍起になって働いていると言っても過言ではないでしょう。そこでこのようなトリックを使って、少しでも情報に「お化粧」を施すのです。

このようなグラフのトリック以外にも、もっと多用され影響力の大きいのが「見出しのトリック」です。「モノは言いよう」ですから、裏から見るか、表から見るかで印象は大きく違ってきます。

たとえば、健康診断の結果で、「健康者50%超」という見出しを持ってきた新聞と、「成人病疑い35%も」という見出しをもってきた新聞とでは、同じ健康診断の結果にもかかわらず、読者のイメージは大きく異なります。

「モノは言いよう」と言う意味では、翻訳業はまさに「モノは言いよう」な業種ですから、このような子供じみたマスコミのトリックには惑わされないようにしたいものです。

朝日・読売・日経よみくらべ 新’s あらたにす登場

この件については、このブログの中で、過去に2回ほど触れました。

2007年4月17日  「国内ネット広告費、5年後は2倍の7558億円に」

2007年9月27日  「朝日・読売・日経3強連合の動き、毎日・産経追い落としなのか?」

上記2つのブログの中では、日本のマスコミの大いなる問題点を指摘したわけですが、その「大新聞社系列のマスコミ」が今、インターネットの出現に恐れおののき、3社連合を「あらたにす」という形で成し遂げました。

当然のことながら、ネット上の新聞記事は、お金を払って購入する紙媒体よりも、圧倒的に情報量は少ないのですが、今回の「あらたにす」では、各社の社説は全文が掲載されているので、読み比べもでき、その点では便利でしょう。また、何を一面に持ってくるかなども比較でき、その点でも興味深いものとなっています。

ただ、この件で、「ナベツネ」こと、渡邉恒雄氏(読売新聞グループ本社代表取締役会長)のことを思い出しました。昨年、ライバル紙、日経新聞の「私の履歴書」に彼が登場したときには、大変に驚いたのですが、若い頃の”大志と高尚な理想を抱いたひとりの青年、渡邉恒雄”が年とともに変わっていく様がよくわかり、とても興味深い「履歴書」でした。もしかしたら彼自身、それに気づかずに書いていたのかもしれませんが。

”青年期以降”の記者、渡邉恒雄氏は、ライバル紙との「特ダネ獲得競争」や「社内の出世争い」に熱中、奔走し、ただ単に「いかにライバル紙を出し抜くか」とか、「いかにライバル紙に特落ちさせられたか(他社がスクープしている記事を載せられなかったこと)」に終始し、若き日の彼が抱いていた「国家・国民のために」とか「正義感から不正を正す」とか「弱者の声を代弁する」とか「理想の社会を実現するために」とかの観点が、完全に忘れ去られていました。

昨年12月、アメリカでは全米第1位の新聞社”ダウ・ジョーンズ社”が、あのルパード・マードック会長率いる”ニューズ・コーポレーション社”に買収されました。日本風に当てはめて考えれば、”読売新聞社”が”ソフトバンク社”に買収されたようなものです。また、全米第3位のトリビューン社は個人に買収されたくらいですから、もうアメリカで新聞ビジネスは、すでに破綻していると言っても過言ではないでしょう。したがって現在米国では「電子ペーパー」による新聞販売を真剣に模索しています。

今回の「あらたにす」も企画自体は結構なのですが、マスコミが本来持つべき使命を忘れずに運営してほしいものです。ただ実際には、読売1,000万部、朝日820万部、日経300万部という、「旧共産圏なみの新聞発行部数」と「記者クラブ制度」そのものに病巣があるわけですから、かつての国鉄や電々公社や専売公社のようにはやく分割し、その根本から変えていってほしいものです。

平成17年国勢調査 第1次基本集計結果

総務省統計局

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・・・・(記事の転載ここまで)

この統計局のデータの中から、興味深い結果を選んでみました。

1年前の推計人口に比べ2万2千人の減少,日本の人口は減少局面に

1年前(平成16年10月1日現在)の推計人口(補間補正後)は1億2779.0万人となり,今回の国勢調査人口(1億2776.8万人)は,これを2万2千人下回っている。10月1日現在の人口が前年を下回ったのは,戦後初めてである。

→ かねてよりの予想通り、いよいよ日本の人口が減少を始めました。世の中には様々な種類の未来予測の数字がありますが、人口の増減や人口ピラミッドだけは、常にぴたりと当たるものです。

東京都,神奈川県,沖縄県など15都府県で人口増加,32道県で減少

人口増加率は東京都が4.2%と最も高く,次いで神奈川県が3.6%,沖縄県が3.3%となっており,15都府県で人口増加となっている。平成12年では約半数の24都府県で人口が増加していたが,17年では9県少なくなっている。

→ 大都市圏への人口流入はいまだ衰えをみせず、ただでさえ人口密度の高い、狭い国土を、より一層狭くしています。ちなみに沖縄の人口が増えているのは、人口の流入ではなく、自然増(子供の出生数の増加)が原因のようです。

20歳代後半から30歳代にかけて未婚率は男女とも大きく上昇

25~29歳の未婚率は,男性が71.4%,女性が59.0%と,平成12年に比べそれぞれ2.1ポイント,5.0ポ  イント上昇している。また,30~34歳の未婚率は,男性が47.1%,女性が32.0%と,平成12年に比べそれぞれ4.2ポイント,5.4ポイント上昇している。さらに,35~39歳の未婚率は,男性が30.0%,女性が18.4%と,平成12年に比べそれぞれ4.3ポイント,4.6ポイント上昇している。

未婚率が最も高い都道府県は,男女とも東京都でそれぞれ37.9%,29.9%となっている。一方,最も低いのは,男女とも秋田県でそれぞれ2.4%,17.2%となっている。

→ 30~34歳の男性の半分弱、女性の3分の1が未婚とは驚きです。しかも未婚率の最も高い東京都では、全男性の38%、全女性の30%が未婚とはもっと驚きです。それにしても人口増加率の飛びぬけて高い東京都の未婚率が高く、最も人口減少率の高い秋田県で未婚率が低いとは皮肉な話です。

最後になりますが、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)だけで、世界の人口の42.6%を占めています。この4カ国が経済的に発展することは良いことですが、将来のエネルギーと食料の行く末が本当に心配です。

「朝日」「読売」「日経」3強連合の動き 「毎日」「産経」追い落としなのか?

J-Castニュース 2007.9.27

朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞が販売店統合へ向けて動いていると「週刊文春」07年10月4日号が「スクープ」として報じた。発行部数減、広告収入減など新聞業界を取り巻く状況は深刻で、これまでは「聖域」といわれた販売店にまでメスを入れざるを得なくなった、というのだ。ネットニュースに関しても、三社が共同でポータルサイトを立ち上げる計画が報道されている。一連の動きは何を意味しているのか。

・・・・(記事の転載ここまで)

この記事は、2007年9月27日にWeb上に掲載されたものですが、昨日(9月30日)夜のテレビのニュース番組で、初めて私はこのニュースを知りました。

テレビの報道によると、「朝日新聞、読売新聞、日経新聞の3社が共同でWeb上のポータルサイトを構築する」というものでした。

このニュースを聞いた瞬間、私は「やはり、起こるべきことが起こり、来たるべき時が来た」と感じました。

私は2007年4月17日に「国内ネット広告費、5年後は2倍の7558億年に」と題する、このブログの中で、日本のマスコミの異常性を指摘しました。

なかでも大新聞会社の持つ問題点を指摘したのですが、

1)旧共産圏さながらの異常に多い発行部数
2)大新聞系列が支配する日本のマスコミ(テレビ、ラジオ系列)
3)「記者クラブ」による情報の独占と統制
4)そこから生まれてくるマスコミの「特権意識」

戦後、民主主義が定着するまでの間、日本のマスコミが大衆を啓蒙したという役割は大きかったと言えますが、もはや現代日本においては、マスコミが大衆を言論誘導する、などという考え方自体が「不遜」と言えます。

日本の新聞・マスコミはほとんど全てが同じニュースを流し、ほとんどすべてが同じ意見を述べています。なぜいつもこんなにも意見が統一されているのでしょうか?

その原因の全てが「記者クラブ」にあるとは言いませんが、やはり「日本の世論は俺たちが動かす」という、あまりにも傲慢な「特権意識」が垣間見られます。

世論を誘導するのではなく、多くの様々な意見を世に送り出し、問いかけ、自由に意見を戦わせる場を作らねば、真の民主主義など永久に訪れないでしょう。

いずれにせよ、主要4紙(読売、朝日、毎日、日経)だけで、2,500万部の発行部数という異常な世の中は、決して長くは続きません。

日本を除くどこの国においても、世界的に有名な超一流紙でさえ、せいぜい発行部数は、50万部から100万部なのです。

日本も「大マスコミ系列」が再編され、分散して、様々な意見がWeb上で自由に戦わされる時代が、必ず来ると私は確信しています。

今回のこの「朝日、読売、日経3社の提携」はその序章にすぎないと思うからです。

ウィキペディア、信頼度は?利用者急増、誤った情報も

2007.09.04 asahi.com

だれでも編集できるネット上の無料百科事典「ウィキペディア」が、巨大化を続けている。利用者が急増する一方、誤った情報がそのまま記載されている場合も。常識破りの百科事典は、どこまで信用できるのか。

wiki

紙媒体の朝日新聞の中に同じ記事がより詳細に出ています。

その中に”Wikipedia”創始者、ジミー・ウェールズ氏のコメントがあるので、その一部を下記にご紹介しておきます。

<記事引用>
—-ウィキペディアは、どの程度正確なのでしょうか?
「参加者が増えるにつれ品質が上がってきている。英国の科学誌が2005年、ウィキペディアとブリタニカ百科事典の自然科学分野の項目を調べたら、前者は1項目につき平均4ヶ所の間違いがあり、後者は3ヶ所だった。安楽死など意見が分かれるテーマでも、最終的にはバランスのとれた記事になることが多い」

(中略)

—-誤った情報や中傷への対象はあるのでしょうか?
「ユーザーによる編集を制限・禁止する『保護』機能はすでにあるが、日本語版でも今後、一部の項目で、経験豊かな編集者が内容を認めてからでないと、表示できないようにする。これによってオープン性を保ちながら、質を向上させたい」
<引用終わり>

翻訳業に限らず、今や調べ物をする際に欠かすことのできない「情報源」ウィキペディアですが、当然のことながら、全ての情報が正確であるわけはありません。間違いも多いでしょう。

しかし、何を持って「正確」とするのか、何を持って「不正確」とするのか、それだけでも、なかなか線引きの難しいところです。

「太陽が地球の周りを回っていた時代」もあれば、新発見により「歴史の事実」が変わることもあります。学者によりそれぞれの「学説」が異なる場合もあれば、古代学者が土器を自分で埋めて、「歴史を捏造」する場合もあります。

従来の紙媒体(新聞・雑誌・本・辞書等)の情報は信憑性が高く、ネット情報は低い、と考えるのは危険です。

情報源の少ない時代には、選ばれた数少ない「エリート」からの「古い情報」に、ひたすら頼らざるを得ませんでした。

しかし、今は違います。多くの専門家が、様々な情報を、様々な角度から、ネット上に公開しているので、それらを丹念に調べることにより、以前よりもずっと高い確率でその信憑性を検証できるようになってきているからです。

あふれかえる情報洪水の中から、玉石混交を見分ける目を持てるよう、自らが能動的に動き、自らが「洞察力」を磨く努力をしなければ、個人の持つ「情報格差」は、今後ますます広がっていくでしょう。

生産年齢人口の減少、日本が世界最速・OECD分析

2007.6.26 NIKKEI NET

経済協力開発機構(OECD)は25日、世界の労働力移動などを分析した2007年版の「国際移住アウトルック」を発表した。

・・・・(記事の転載ここまで)

日本の人口がこれから減少に転じて行くことはすでに広く知られていますが、中国やアメリカの人口が急増していることはあまり知られていません。

下記のデータは総務省・統計局のデータを私が編集したものですが、中国の人口は、過去11年間でなんと1億1,240万人も増えています。まさに日本の人口と同じ数が、たった11年間で増殖しています。

さらに「一人っ子政策」による抑圧や罰金刑により、戸籍に載っていない中国人が1億人はいる、との噂も絶えません。1億人という数の信憑性はともかくとしても、相当数いることはまず間違いないでしょう。

中国人口推移(単位:100万人)

1995年 1,211.2
2000年 1,267.4
2001年 1,276.3
2002年 1,284.5
2003年 1,292.3
2004年 1,299.9
2005年 1,315.8
2006年 1,323.6

さて、アメリカですが、同じく過去11年間で3,800万人も増えています。先進国のなかでは、突出した増殖ぶりです。ヒスパニック系住民がその原動力となっているため、これからはスペイン語を話すアメリカ人もどんどん増えていくことでしょう。

米国人口推移(単位:100万人)

1995年 263.0
2000年 282.2
2001年 285.1
2002年 288.0
2003年 290.9
2004年 293.6
2005年 296.4
2006年 301.0
(出所:総務省・統計局のデータを編集)

人口の増加はその国の活力を生み出します。アメリカは経済大国でありながら、かつ”若い”これからの国でもあるのです。

今回OECDは各国の2005年の年齢別人口をもとに、2020年までの生産年齢人口を予測しました。2020年までの日本の減少率はマイナス12%と、集計した28カ国中では突出して大きな落ち込みとなっています。一方のアメリカは6%のプラスです。

日本が現在のレベルの生産人口を維持するためには、今後毎年50万人の外国人労働者を受け入れていかねばならない(現在は約2万人)とのことです。

日本人はこれから、日本人だけで「貧しさを分かち合っていく」のか、それとも「清濁併せ呑む、他文化とのダイナミックな融合」を選ぶのか・・・・・・判断を求めらる時代が来ている、と言っても過言ではないでしょう。

こんなに違う世界の携帯電話市場

2007.5.9 NBonline

現在、世界の携帯電話利用者数は24億人を超えている。

1位 中 国  (約4億6000万人)
2位 米 国  (約2億3000万人)
3位 ロシア  (約1億5000万人)
4位 インド  (約1億4000万人)
5位 ブラジル (約1億人)
6位 日 本  (約9600万人)

BRICs と米国、日本が上位を占め、この6カ国だけで約12億人、世界の全利用者の半数を占めている。
端末メーカーの世界シェアは、下記の3社で世界市場の7割近くを占有している(米IDC調べ)。

1位 フィンランドのノキア  (35.5%)
2位 米国のモトローラ     (17.7%)
3位 韓国のサムスン電子   (13.6%)

日系企業としては、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズのみが8.5%のシェアを確保しており、唯一世界市場で存在感を見せている。その他のパナソニックモバイルコミュニケーションズ、NEC、シャープなどの日系企業は、全社を足しても世界市場におけるシェアは数%にとどまる。

下記の図は、横軸にMOU(月々の携帯電話通話時間)、縦軸にARPU(1カ月当たりの携帯電話利用料)に占めるデータARPUの割合を示している。世界の主要60カ国程度をマッピングしたもので、これだけでも日本市場が異質なことが見て取れる。

世界携帯
(出所:各事業者公表資料を基に野村総合研究所推計)

中国の各市省別の携帯電話普及率トップ

中国携帯
(出所:信息産業部より野村研究所推計)

日本とロシアにおける携帯電話利用者数の増加推移
ロシア携帯
(出所:ロシア市場は、 informa telecom&mediaより、日本市場はTCAより。2007年は野村総合研究所推計)

・・・・(記事の転載ここまで)

まず、日本は突出してデータ利用が多く、アメリカは突出して通話時間が長いですね。さらにこの中から、メール利用分を除いてみると、日本は圧倒的な「モバイルインターネットの利用」が目立ちます。そしてやはりアメリカだけが突出して通話時間が長いのです。

この両国の違いは、世界の中でも際立っています。
いったいなぜなのでしょうか?

私なりに考えてみました。

日本では、実は通勤電車の中でゲームをやる人が多いのではないでしょうか?

それに反して、アメリカでは車による通勤が圧倒的に多いので、通話はできても、ゲームはできない・・・・。

これはあくまでも私の推測ですが、違うでしょうか?

次に、中国の携帯事情ですが、地域によりここまで普及率が違うとは驚きです。まさに「格差の国」と言っても過言ではないでしょう。

最後にロシアですが、2004年以降、携帯利用者が急増しています。この最大の理由は、「ロシアでは携帯電話利用者の実に96%がプリペイド利用。日本ではプリペイド利用はわずか3%だ」とのことです。

「プリペイド式の携帯を使った犯罪を助長しなければ良いのだが」などと考えているのは、私だけでしょうか?

メール中毒を治すための12ステッププログラムが登場

2007.2.21 ITmedia News

アルコール中毒者や麻薬中毒者向けの既存の支援プログラムと同様に、電子メール中毒からの回復を12のステップで導くプログラムが登場した。

ペンシルベニア州在住のエグゼクティブコーチであるマーシャ・イーガン氏が、スピーディで効率的である半面、時間を浪費させられているというユーザーの声もあるこの電子ツールの管理方法を伝授するプログラムを考案した。

イーガン氏のプログラムは、「接待のゴルフ中に、1ショットごとにBlackBerryをチェックしたために、潜在顧客が、電子メール依存者とはかかわりたくないと考え、離れてしまった」といったような症例を踏まえて作成された。このプログラムは、電子メールの乱用が、生産性の低下を通じて企業に多大な損失をもたらす恐れがあるという懸念の高まりに対処する狙いがある。

「米国の産業界は危機を抱えているが、CEOの多くは認識していない」とイーガン氏。「彼らは、この問題がいかに大きな損失につながるか分かっていない」

・・・・(記事の転載ここまで)

インターネットの普及が世界中を変えた、ということは今さら言うまでもありませんが、とりわけ、われわれ翻訳業界には、絶大な影響を与えました。Web検索やe-mailや電子商取引によって、まさに世界が一つになってしまったからです。そして、業種業態を問わず、「メール中毒」というありがたくない社会現象も同時に引き起こしているようです。

ただし、いつの時代にも「行き過ぎる人間」というものは、必ず存在するものです。われわれが子供の頃は、テレビが「一億総白痴化」の元凶と言われ非難され、ちょっと前までは、ファミコンが「子供の人格を破壊する」と言われ非難されていました。今はそれがケータイとメールに入れ替わっただけだのことです。

もちろん極端なメール中毒も困りものですが、今の時代、つまらない用事で会社に電話をかけてくる古いタイプの人間も困りものです。電話は、問答無用で相手の時間を奪い取ってしまうからです。これからの世の中は、「相手の都合」を一切無視して、「自分の都合」だけで割り込みを入れる、電話という行為は、緊急時を除いて「マナー違反」と言われる時代がきっと来るでしょう。まだちょっと時間はかかりそうですが。