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アイルランド(その2)

ギネス・ストアハウス

アイリッシュ・ウイスキーが世界5大ウイスキーのひとつであり、世界的に有名であることは間違いないのですが、アイルランドと言えばやはり「ギネスビール」ですね!

ちなみに麦芽(発芽した大麦・モルト)を醸造したのが「ビール」なら、麦芽を醸造して蒸溜したのが「ウイスキー」です。そのため両者ともアイルランドの大麦が原点という共通点があります。

ギネスビール創業者のアーサー・ギネスは、1759年にダブリンのセント・ジェームズ・ゲート醸造所を年間45ポンドで9,000年間賃貸するという契約を結びました。今から260年も前のことですから、まずはその歴史の長さに驚きます。

ギネスビールの醸造所(ダブリンのセント・ジェームズ・ゲート醸造所)

そして9,000年契約という正気の沙汰とは思えない年数にも驚かされますが、その後敷地を拡張する際に土地を買収したので、現在この賃貸契約は有効ではないとのことです。

醸造所の入口で記念撮影

ギネスビール醸造所(Guinness Brewery)は、ダブリン市街地に26ヘクタールという広大な敷地を持っていて、これはヨーロッパでも最大の規模だそうです。その敷地内にギネス・ストアハウス(Guinness Storehouse)という地上7階地下2階の建物があり、ギネスビールの歴史や製造工程の説明、歴代の広告、その他様々な展示やアイリッシュ・ダンスなどの催しが行われています。

7階の “GRAVITY BAR”

私たちが行ったときは土曜日でもあり、観光客で大変な混雑ぶりでしたが、入場料を払うとビール1杯無料券がついてくるので、中のレストランでランチを食べながら新鮮なドラフトギネスを堪能することができました。

ランチで食べたキッシュとドラフトギネス

ストアハウス内部

ストアハウス内部

醸造所前ではタクシー代わりに馬車が走ってました

ダブリンでは、1592年にイングランドのエリザベス1世によって創設されたトリニティ・カレッジ(Trinity College)やダブリン城(Dublin Castle)なども行きましたが、やはりダブリン一の繁華街であるテンプル・バー(Temple Bar)で友人たちと飲んだことが一番の思い出となりました。ダブリンは古きヨーロッパの街を彷彿とさせる雰囲気のある街でした。

世界のビール

今年7月、横浜ランドマークタワーに「世界のビール博物館」がオープンしました。

残念ながら、私はまだそこへは行ってないのですが、私が単にビール好きだからという理由により、ビールに関し思うところをこれから書いてみます。

ちなみにジェスコーポレーションは、ビール関係の翻訳を専門的に取り扱っている翻訳会社という訳ではありません(笑)。

さて、まずは最新の国別ビール消費量を調べてみました(キリンビールの「DATA BOOK 2012 」より)。

国別ビール消費量2011

世界で10番目に人口の多い日本が、第7位に入っています。これは、インド、インドネシア、パキスタンのような人口大国においては、経済的事情だけでなく、宗教的理由により、ビールを飲まない、あるいは好まないという事情もあるのでしょう。

それにしても当然のことながら世界最大の人口を誇る中国が、ビールの総消費量でも世界第一位となっています。

私が最初に中国のビールを飲んだのは、1999年の北京でした。国民的ビールである「青島」の生ビールをジョッキで飲んだのですが、大変においしく日本の生ビールとほとんど変わらないという感じを持ちました。

しかしその12年後の2011年に中国の大連で、青島をはじめ何種類かの中国ビールを飲んでみましたが、どの銘柄も非常に薄く、私にとってはビールの水割りでしかありませんでした。

確かアルコール度数も2%ちょっとだったと記憶しているのですが、現在日本で通信販売されている青島ビールはなぜか4.7%のアルコール度数となっています。

もしかしたら日本への輸出向けにアルコール度数を変えて販売しているのでしょうか?もし知っている方がいたら教えてください。

さて、下の写真は、私が去年(2012年)の12月に大連のLAWSONで撮った写真です。

一番搾りが7元(116円)でスーパードライが5.2元(86円)です。やはりいかに日本のビール税が高いかが分かります。ただ缶の容量が日本では350mlなのに対し、中国では330mlなのが面白いです。

そして不思議なのが、日本では徹底的に同価格で売られているライバルの両銘柄が中国ではこんなにも値段に差があるということです。日本人からするととても興味深いことですね。

ちなみに10年ほど前、私がアメリカのコロラド州でキリンビールの「一番搾り」を買った時は、日本で買う値段よりも、はるかに安いので驚いた記憶があります(詳細な金額は覚えていないのですが・・・)。

日本では、ビールの値段の半分は税金と言われている訳がわかります。

中国の日本ビール

それでは次に「一人当たりのビール消費量」を見てみましょう。

1人当たりビール消費量2011

1人当たりのビール消費量ではチェコが世界第一位という話は結構有名ですが、それにしてもチェコ人の消費量はダントツですね。日本人の3倍ですからすごいです。

チェコのビールはまだ飲んだことがないのですが、「世界のビール博物館」にはチェコのビールも8種類揃えているようですから、飲める機会が来る時を楽しみにしています。

さて、下の写真は、今年(2013年)5月に横浜の山下公園で開催された「ベルギービールウィークエンド2013」で撮った写真です。

「デュベル」アルコール度数8.5%、英語で言うと “Devil” つまり「悪魔」だそうで、コクがあって本当においしいビールでした。

写真には撮らなかったのですが、トラピスト・ビールの「ロシュフォール10」はアルコール度数11.3%で、甘みとコクのあるとても深い味わいの黒ビールでした。これは今までに経験したことのない衝撃的なうまさでした。

ベルギービール

さてさて、ビールの話をするとキリがないので、これ以上の話は次の機会に譲ることにします。