Wikipediaライバル「Citizendium」、パブリックベータ開始

2007.3.28 CNET Japan

Wikipediaの新しいライバルが米国時間3月25日、パブリックベータを開始した。

Citizendiumは一般的な知識に関する「市民による概説書」を自称している。誰でも情報を登録できる点で、Wikipediaとよく似ている。ただし、ユーザーには実名による登録が求められ、編集委員会が記事を管理する。

・・・・(記事の転載ここまで)

不特定多数の人間が自由に参加して、Web上で何かを作り上げていく、という意味では、OSの”Linux”や百科事典の”Wikipedia”が有名です。日本では、英語辞書の”英辞朗”なんかも有名です。

ただ”Wiki”を利用した情報源に関しては、出所が明確ではないため、書かれている内容の信憑性が必ずしも高いとは言えない、という声があるのも事実です。その点を解消しようとして新しく生まれたのが、この”Citizendium”なのでしょう。

かつては、限られた人間しか書物を出版できませんでした。しかし、インターネットの出現により、世界に発信される情報量は、天文学的数字の倍率で増えたのです。なにしろ、人類が今までに産み出してきた書籍情報量の300万倍が、去年のたった一年間で産み出されたわけですから→世界のデジタル情報量、4年後には6倍に

それでは、紙の情報は信憑性が高く、Web情報は信憑性が低いと言えるのでしょうか?私は必ずしもそうとは思いません。いつの時代も情報の質は玉石混交です。それでも、情報統制され”大本営発表”しか聞けなかった時代を思えば、たとえ洪水のような情報量であっても、ないよりはあったほうが良いに決まっているのです。したがって、これからの時代は、情報量が増えた分、情報を利用する側の選択眼や洞察力がより重要になってくる、と言えるでしょう。

いずれにせよ、この”Citizendium”の話は、利用者にとって、良いことはあっても、悪いことはないので、どんどん発展させていってもらいたいものです。