大阪・関西万博(その3)

ベルギービール

今回の大阪万博へ来た目的の一つに「ベルギーとチェコのビールを飲みたい!」がありました。

ベルギー館およびチェコ館では、現地と同じように本国から取り寄せられた生ビール(ドラフトビール)が提供されています。間違いなく本国品質を再現した非常に新鮮な状態で提供されているので、まさに現地に行かなければ味わえない「希少」体験ができました。

ベルギーパビリオン「Revive」では、生ビールが6種類以上用意されており、本格的なクラフトビールも含まれています。

たとえば通常日本では「デリリウム」は瓶で提供されているのですが、今回は生ビールとして提供されており、クラフトビール好きにはたまらないポイントです。

ベルギービール(Delirum Red) アルコール度数8.5%

私が頼んだ「デリリウムレッド」はアルコール度数が8.5%もあり、かつて味わったことのないチェリー味のビールでした。

「ん!これってビールなの?」と思わず口に出てしまうほどさわやかな深みのあるコクが特徴で、ワインでもない、カクテルでもない、違う世界の飲み物という印象でした。

夕暮れのテラス席という最高のロケーションもあり、まさに至福の時を過ごすことができました。

ベルギー料理 ソーセージ盛り合わせ ベルギー伝統のマッシュ野菜料理「ストンプ」添え

その最高のベルギービールと一緒に食べたのは、ソーセージとストンプ(Saucisse avec stoemp)として知られるベルギーの定番料理でした。

左の焼き色のある方は一般的なポークソーセージで右の白っぽい方はブーダン・ブラン(Boudin blanc)と呼ばれる白ソーセージで、豚肉や仔牛肉、ミルクやパン粉を加えて柔らかく仕上げたものです。ベルギーやフランスでよく食べられているそうです。

ソーセージの下にある付け合わせのマッシュポテト風の料理がストンプ(Stoemp)です。ソーセージや肉料理の定番の付け合わせで、じゃがいもに人参や玉ねぎなどを混ぜて潰し、バターやクリームで風味づけしたベルギーの家庭料理です。

ベルギー料理 チコリとリンゴ、ブルーチーズのサラダ

さらに上記のソーセージとともに食べたのが、チコリとリンゴ、ブルーチーズのサラダ(Salade de Chicons, Pommes et Fromage Bleu)でした。

チコリ(Chicon / Witloof)はベルギーを代表する野菜で、サラダにするとシャキッとした食感とほろ苦さがアクセントになります。ちなみにベルギーはチコリの世界最大の生産国で、ベルギーチコリ(Witloof)は国民的な食材と言えます。

このチコリとブルーチーズとリンゴの組み合わせはベルギーやフランスでは定番なのでベルギーならではの食文化を象徴する料理と言えます。

チェコビール

「チェコは一人当たりビール消費量が世界一」 で、しかも30年以上連続でその座を守り続けています。国際統計(Brewers of Europe や Kirin Beer University のデータ)によれば、1人あたり 年間消費量は約180〜190リットル ということです。これはドイツ人の 約2倍、日本人の約5倍で、まさにビール大国チェコの名を如実に表すデータとなっています。

チェコを代表する ビール ピルスナー・ウルケル(Pilsner Urquell)」

その世界一ビール好きの国チェコのビールの中から私が選んだのは、ピルスナー・ウルケル(Pilsner Urquell)でした。

ピルスナー・ウルケルは、世界初のピルスナービール(1842年、チェコ・プルゼニで誕生)「ピルスナー」の元祖であり、今日世界で最も飲まれている黄金色ラガー(ピルスナータイプ)の原点です。ホップの爽やかな香りと、しっかりした苦味、モルトのコクをバランスよく味わえるのが特徴です。

写真のビールは、泡がしっかり厚めに注がれています。これはチェコ流の注ぎ方「ハラディンカ(Hladinka)」と呼ばれるスタイルです。

チェコ館のレストランでは、ピルスナー・ウルケルを現地と同じ方法で提供しています。代表的な注ぎ方は以下の3種類となります。

  • ハラディンカ(Hladinka)

    • 液体と泡のバランスがよい、最も一般的な注ぎ方で、クリーミーな泡がフタの役割をして、香りを閉じ込め、最後まで美味しく飲めます。

    • 今回私が飲んだビール(上の写真)はこのスタイル。

  • シュニット(Šnyt)

    • 泡が多め、ビールは半分程度で、軽く飲みたいとき、またはおかわりの合間に楽しむスタイルです。

  • ムリーコ(Mlíko = ミルク)

    • ほとんど泡だけを注ぐ方法で、ふわふわの泡をまるでミルクのように一気に飲む、甘くてクリーミーな味わいです。

また、掲載した写真のグラスには「Pilsner Urquell」のロゴが刻まれています。これは専用ジョッキで、厚みのあるガラスが特徴となります。

ちなみにチェコは世界的に有名な ボヘミアングラス(Bohemian Glass, Bohemia Crystal) の産地です。日本の大相撲の本場所千秋楽で行われる表彰式において、「チェコ共和国大統領杯」(通称「チェコ大統領杯」)として チェコ製のボヘミアングラス製カップ が贈られています。大きなクリスタル製トロフィーはきらびやかで存在感があり、表彰式を彩る象徴のひとつになっています。

チェコの料理 鴨胸肉のスモークとサラダ(Smoked Duck Breast Salad)

そのチェコビールのつまみに選んだのが、写真の鴨胸肉のスモークとサラダ(Smoked Duck Breast Salad)でした。グリーンリーフ、レタス、トマトの上に薄切りにしたスモーク鴨胸肉(カモ肉)が盛り付けられ、上から甘酸っぱいバルサミコ系ドレッシングがかけられています。

チェコでは「鴨料理(kachní maso)」が非常に一般的で、特にロースト鴨(Pečená kachna)は伝統料理のひとつです。万博のチェコ館レストランでは、現地スタイルの鴨肉料理を日本人に食べやすくアレンジした冷製スモークダックサラダとして提供されています。

つまり、この料理は伝統的チェコの「鴨料理」を軽食風にアレンジした一品といえます。・・・(次回へと続く)