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JES History

2006年2月から4月にかけblogで連載したJES Historyの保存版です。

第4回 50通の葉書と初仕事(その2)
<2006/3/2>
結局、担当者との話合いにより「出来上がり英文1ワードにつき@7円」と決まりました。

この時決まった「出来上がり英文1ワードにつき@7円」という考え方が、その後長きにわたり和文英訳の基準として生き続け、ひいては業界の標準につながっていったとは、その時の二人は夢にも思わなかったでしょう。

ところで、厚生労働省の資料によると1963(昭和38)年の大卒男子初任給の全国平均は、20,040円、一方2003(平成15)年の大卒男子初任給の全国平均は198,500円ですから、40年間で9.9倍、つまり約10倍になったわけです。

当時の「出来上がり英文1ワードにつき@7円」を現在の物価水準に直すと、@70円/ワードとなります。

仮に1ページあたり200ワードと換算すると1枚単価が@14,000円です。

1日に10ページ翻訳し、月に20日間働くとすると、単純計算で月収280万円、年収3,360万円となります。

後年ある業界関係者が「昭和40年代であれば2年間翻訳すれば家が建っただろう」と話していたのを思い出します。当時は土地の値段が他の物価に比べてかなり安かったということを思えば、あながち大げさでもなさそうです。

それでは私の父も翻訳で大儲けしたのでしょうか?

答えはYESでもありNOでもある微妙なところです。その後一時期それなりの利益を上げたようですが、すぐに儲けることを自ら放棄してしまったのです。

そこらへんの話も含めてこれから順次語っていこうと思います。


<東京オリンピック開会式>
1964(昭和39)年10月10日、偶然にもジェスコーポレーション設立の日と同じ日となった。