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翻訳業界用語集



バイオ翻訳
⇒ 「生物翻訳」の項を参照。

ハイフネーション

hyphenation:ワープロソフトなどで、行末に長い単語が来るなどして単語を2行に分ける必要が生じたときに単語の前半と後半をハイフンで繋ぐ機能。主に欧文系の文字で使われる。

どこで切ってもよいと言うわけではなく、単語中の音節の区切りでハイフネーションを行なうことになっている。

また、ハイフネーションを続けて行なうと読みにくくなるため、3行以上連続してハイフネーションを行なうのは望ましくないとされている。

ワープロソフトでは、可読性を損なうハイフネーションをなるべく避けるために、単語の間隔や単語内の文字の間隔を微調整している。

しかし、それでもハイフネーションが必要な場合には、多くのワープロソフトは手動でハイフネーション処理が行なえるようになっている。

パンクチュエーション
punctuation:ピリオド、カンマ、コロンなどの使い方のこと。
例えば下記のような例があげられる。

オープン・パンクチュエーション(Open Punctuation)・・・コンマやピリオドなどの句読点を付けない。
→ Dear Mr Smith

クローズド・パンクチュエーション(Closed Punctuation)・・・コンマやピリオドなどの句読点を付ける
→ Dear Mr. Smith, →英国式
→ Dear Mr. Smith: →米国式

番号対応(処理)
原文が紙だけの場合には上書き翻訳ができないため、図表の訳は、翻訳対象箇所に1から始まる番号を鉛筆で書き入れ、その番号に対応して別紙に訳文を打ち込んでいく。

1からの連番は、図表の左上から右方向に、次の行でも左から右へと順次振っていく。

連番の付与する順序は上から下、左から右だが、論理の流れが乱れないようにするためには必ずしもこの限りではない。

一つの図表に100個を超える番号を付与しなければならないこともあり、この番号付けは翻訳者にとってはかなり煩雑な作業であるが、翻訳料金を削減する目的で、同一図表中の同じ文には、同じ番号を付与することを求めるクライアントもいる。

いずれにしてもこの番号対応処理自体が上書き翻訳の出現により激減してきている。

版下作成
版下(はんした)とは、印刷工程において製版フィルムを作るための材料のことである。

現在ではDTP化により、直接製版フィルムを出力する、もしくは直接プレート(刷版)に出力することがほとんどとなり、版下工程自体が殆ど消え去った。

ただし少部数印刷などでは、プリンタ出力をそのまま完全版下として用いることも多い(黎明期のDTPが「パソコン版下作成機」と言われたように)。

その場合でも、高解像度で網点を出力できるプリンタと高精度の製版カメラがあれば充分なクオリティを保つことができる。

ビジネス翻訳
「ビジネス翻訳」の明確な定義はない。広辞苑によると「ビジネス」とは、事務、実務、実業、商業上の取引、とある。

したがって、「実務翻訳」に近いと言えるが、翻訳業界の現場では、企業内で使われている、マーケティング資料、契約書、社内規定、商業通信文、企画書、経営者層のスピーチ原稿や手紙等をイメージする場合が多い。

ただし、もっと幅広く、「経済、金融、財務、会計、証券、保険、IR、広報、人事等」の分野全般を指す場合もあるようだ。

左詰めベタ打ち
ワープロやタイプライターなどで文字を打ち込む際、インデントをせずにすべて左側の行頭が一直線にそろう、一番単純なタイプフォーマットのこと。レイアウトを考えずに純粋に翻訳のみを行う場合、このスタイルを採用する。

プルーフリーディング
"proofread"とは「校正する」ことを意味する。かつてワープロが普及する前、リライターが赤を入れた原稿をタイピストが清書し、それをプルーフリーダーが校正をしていた。

プルーフリーダーの大半は日本人であったが、なかにはネイティブのプルーフリーダーもいた。このネイティブのプルーフリーダーは文字の校正(スペルミス、数字記号の間違い、仕様違反および翻訳抜けのチェック)をしていたのであって、リライトをしていたわけではない。

特にかつてはスペルチェッカーというソフトウェアがなかったため、主にスペルミスを中心にチェックをしていた。

従ってリライターの仕事とプルーフリーダーの仕事は明確に区別されていた。また本来明確に区別されるべき仕事である。

しかしそのうち、ネイティブに校正の仕事と一緒に「リライト的」仕事までを任せ、「リライト」をしました、と売り込む翻訳会社が多数出現してきた。

クライアント側も混乱し、そのうちリライトとプルーフリーディングは同じことだと考えるようになってきた。

しかし現在ではリライトやプルーフリーディングという言葉よりも、ネイティブチェックという言葉の方が一般的になりつつある。

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プレトランスレーション TRADOS関係用語
Translator's Workbench の[翻訳]コマンドを使用して、あらかじめ翻訳メモリから一致する文を自動的に翻訳文書に挿入すること。100%マッチのみを挿入することもできるし、ファジーマッチまで挿入することもできる。いずれの場合にも翻訳済みテキストの色を変えて、他と区別が付くようにするのが通例である。

プロジェクトマネージャ
1990年代半ば頃からローカリゼーション業界を通じて翻訳業界へ導入された言葉。

大きなプロジェクトが発生した場合には、一人のPM(プロジェクトマネージャ)が選任され、そのプロジェクトに関する予算や人事や対外折衝に関する全ての権限が与えられる。

同時にそのプロジェクトに関する「品質の良し悪し」や「納期に間に合ったか」や「利益を出したか」等全ての責任も負う。ただ翻訳会社によってはコーディネータとの違いを明確にせずに、「プロジェクトマネージャ」という言葉だけを使っているケースもしばしば見られる。

文芸翻訳
文学や芸術に関連する分野の翻訳のこと。最近ではこの「文芸翻訳」という表現よりも「出版翻訳」とか「映像翻訳」という表現のほうが好まれる傾向があるようである。

ペナルティ TRADOS関係用語
原文分節と翻訳メモリ内の翻訳とを比較する際の厳しさの基準。「異なる書式によるペナルティ」や「複数の訳文によるペナルティ」などがあり、数値を高くすると、より厳密に一致しないと100%マッチとは見なされなくなる。

逆に数値を低くすれば、例えば書式の違いはあっても文章自体が同じであれば100%マッチと見なされるようになる。
Translator's Workbench の[翻訳メモリオプション]ダイアログ・ボックスの[ペナルティ]タブで設定する。

法務翻訳
契約書、訴訟文書、会社定款、株主総会召集通知、税務書類、就業規則等分野の翻訳を指す。

翻訳サービス
翻訳という役務を、対価をとって顧客へ提供すること、つまり、お金をもらって翻訳という仕事を請け負うこと。翻訳会社が翻訳学校を経営していたり、翻訳者を派遣していたりする場合、翻訳を請け負うという本来の業務を明確に表示するために作られた言葉。とくにインターネットが日本に普及した1990年代半ばより、徐々に使われ出したと思われる。

翻訳支援ツール
翻訳者がより高品質な翻訳を効率的に行うために使用するソフトウェアを総称して「翻訳支援ツール」と呼ぶ。翻訳支援ツールは、翻訳メモリツール翻訳ソフトの2つに大別される。

翻訳ソフト
コンピュータプログラムによって機械的に翻訳を行なうソフトウェアのこと。

ある自然言語で書かれた文書を別の自然言語へ、語彙データベースと文法規則の処理プログラム、用例・文例データベースなどを使用して、ソフトウェアが構文解析を行い翻訳する。

パソコン用翻訳ソフトやインターネットで翻訳サービスが提供されている例もある。自然言語の表現には省略や同義語などが多く、また、口語では常に文法が守られるわけではない。

慣用句などは言語の背景にある文化が反映されており、逐語訳では意味が通じなくなる場合も多い。こうした自然言語の特徴のため、コンピュータによる完全な翻訳は極めて難しい。

現状では、似た言語体系同士では比較的正確な翻訳結果が得られる場合もあるが、英語と日本語などでは誤訳や文脈の通じない個所が頻出する。

このため、機械翻訳は補助的手段と捕らえ、人間によるプレエディット(文章整理)や、ポストエディット(手直し)を行なうことが必要である。

翻訳メモリ TRADOS関係用語
分節または文章のペアが保存されたデータベース。各原文分節は、それに対応する訳文分節と対になっている。

「.tmw」「.mtf」「.mdf」「.iix」という4つの拡張子付きのファイルでワンセットになっている(英文和訳の場合は「.mwf」という拡張子付きのファイルも作られる)。

翻訳メモリは、「ファイル」-「エクスポート」でテキストファイルにエクスポートすることもできる。

通常、上位バージョンのTranslator's Workbenchで作成された翻訳メモリは下位バージョンのTranslator's Workbenchでは使用できないが、エクスポートするときに「ファイルの種類」で下位バージョンを指定しておけば(例:「Translator's Workbench (2.x-6.x)(*.txt)」)、下位バージョンでも使用可能な翻訳メモリテキストファイルを作成できる。

翻訳メモリ(ツール)
「翻訳メモリ」とは厳密には原文と訳文のデータベースのことを指し、それを利用するソフトウェアのことを「翻訳メモリツール」と呼ぶ。

しかし現在では「翻訳メモリツール」のことを単に「翻訳メモリ」と呼ぶ場合も増えてきている。

翻訳メモリには下記の2つの主な機能がある。

(1)翻訳者によって書き起こされた翻訳を、その原文とともに、専用のデータベースに登録する。

(2)過去にデータベースに登録された翻訳を、同じまたは類似の原文が出てきたときに自動的に引用する。

これらの機能によって、「同じ文章を繰り返し翻訳する」とか「文章を手作業で複製し貼り付ける」などの単純作業が自動化でき、さらに「同じ文章や類似した文章の翻訳における表現の統一も自動化」できるため、翻訳品質向上が期待できる。

従来型の翻訳メモリには、通常翻訳ソフトのような構文解析機能はない。

したがって、翻訳メモリツールを使用することによって、原文が自動的に翻訳されることはない。翻訳自体はあくまでも人間が行なう。

ただし、近年では翻訳メモリツールと翻訳ソフトを統合させることにより、さらに効率の良い翻訳支援環境が実用化されつつある。

代表的な翻訳メモリツールに、SDL/TRADOS, Deja Vu, Transit, Wordfast, TraToolなどがある。