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微妙に違う和製英語 と まったく通じない和製英語



アイスキャンディー

「アイスキャンディー 」は、米国では、”popsicle” 英国では、”ice-lolly” と言います。

アイドル

「アイドル」を和英辞典で調べると、“idol”、“TV idol” また、「アイドル歌手」は、”pop idol”、“singing idol”となっています。 本来英語の“idol”とは、「偶像」とか「「崇拝される人物」という意味ですから、日本のテレビに出てくる「アイドル」とは、また微妙に違うようです。

“LONGMAN Advanced American Dictionary” の中に、“Muhammad Ali was my idol when I was a boy.”という例文がありました。「子供の頃、モハメド・アリは僕の “idol”だった」となります。 世界チャンピオンである最強ボクサー、モハメド・アリと日本のテレビに出てくる「アイドル」をやはり同列には考えられません。

日本ではどのテレビチャンネルをひねっても、「アイドル」に出くわさない日はないくらい「アイドル」にあふれています。またアイドルは常に若くなければならないので、次から次へと目まぐるしく新しいアイドルが量産されています。

英国人に聞いてみると、このような日本的「アイドル」は英語圏や欧州圏にはゼロではないけれど、ほとんど存在しないとのことでした。 他の東アジア諸国(韓国、中国、台湾、香港)にも、日本の「アイドル」に似た現象があるようなので、もしかしたら、これは東アジア独特の風習なのでしょうか?

まあ、なにはともあれ英語圏にない文化を英語にするとなると結構ややこしくなります。その英国人によれば、”manufactured idle ? ”と言っていましたが、「作られた偶像」というのもまた結構大胆な訳ですよね。

アットホーム
「アットホーム」をそのまま “at home” とすると、「家で」という副詞句になってしまいます。意味的には、”cozy” とか “homey” となります。

アパート
日本語では共同住宅のことを「アパート」と言いますが、これをそのまま、 “apart” と言ってしまうと違う意味になってしまいます。副詞の「ばらばらに」とか形容詞の「離れた」という意味になります。英語では”apartment” (共同住宅の1区画)もしくは“apartment house” (共同住宅のビルディング全体)と言います。

アフターサービス
英語のネイティブに「アフターサービス」と言っても「?????」となります。正しくは、”after-sales service”と言います。

アメリカン(コーヒー)
アメリカへ行って、レストランやコーヒーショップで「コーヒー」を注文する時に、”American” と言ったら傑作でしょうね。きっとお店の人は、”?????” となるはずです。日本のレストランでお茶を頼む時に、「日本人ください」と言うのと同じですから(笑)。

英語圏ではあまりコーヒーをお湯で薄めて飲むという習慣はないので、日本で言う「アメリカンコーヒー」も、ただの”coffee” としか言いようがないですね。あえて言えば「薄いコーヒー」ということで、”weak coffee” となるのでしょうが、実際には英語圏のお店では使われていないようです。 (先日<2019年>スコットランドへ行ったときに地元の人がレストランで、"American" と言って、アメリカンコーヒーを頼んでいました。聞くとアメリカ風の薄いコーヒーのことを"American" と言うそうです。少なくともスコットランドでは"American" が使われていることを付記しておきます)。

ちなみに、「アイスコーヒー」は、正式には “iced coffee” となりますが、”ice coffee”と言う国もアジア諸国には多くあるそうです。したがって、”ice coffee” は間違っている、と決めつけることもできません。今や英語は世界の言語ですから。

また、これは昔知人から聞いた話ですが、アメリカのレストランでコーヒーを飲もうとしたら、テーブルには砂糖しか置いてなかったので、「ミルク」が欲しくてウエイトレスさんに、”Milk, please” と言ったら、「でっかい牛乳が出てきて困った」と嘆いていました(笑)。このような場合は、”milk”ではなく “cream” が正解ですね。

アルバイト
広辞苑で「アルバイト」を調べると、「Arbeit(ドイツ語) ①仕事、勤労、労働 ②学問上の業績、研究の成果 ③学生・研究生などが本業のかたわらに行う仕事。内職。また、それをする人」とありました。「明治時代に学生の間で使われていた隠語が一般に広まったもの(Wikipediaより)」だそうです。
さて、英語では「アルバイト」のことを “part-time job” と言います。また「副業」「内職」という意味であれば、”side job”も使います。

「今晩アルバイトがある」
“I have a part-time job tonight.
”「アルバイトをする」は、”work part-time” と言います。

「私はアルバイトでコンビニの店員をしています」
“I’m working part-time as a clerk in a convenience store.”
この場合、”work”の現在進行形を使うことにより「一時的に働いている」という感じが出ています。

また、「月光」を意味する ”moonlight”を動詞で使うと「アルバイトをする」という意味になります。これを “LONGMAN Advanced American Dictionary” で調べてみると、“to have a second job in addition to your main job” とありました。

“Some officers were moonlighting as security guards.”
「将校の中にはガードマンのアルバイトをする者もいた」

アンバランス
“unbalance”は動詞で「~のバランスを失わせる」という意味ですが、「不安定な、取り乱した」という意味の形容詞、”unbalanced”の方が多く使われているようです。日本語の「アンバランス」つまり、「不均衡」を意味したいときは、”imbalance”を使います。

イメージ・アップ
日本語でよく使われる「~アップ」は、たいていの場合和製英語です。「~をイメージ・アップさせる」は、“improve one's image”と言います。

「会社のイメージ・アップを図る」
”improve the image of the company”

イメージ・ダウン
「~アップ」と同様に「~ダウン」もたいていの場合、和製英語が多いです。「~をイメージ・ダウンさせる」は、”damage [hurt, harm] one’s image”と言います。

「 今回の事件は彼らのイメージ・ダウンになった」
”This incident harmed their image.”

イメージトレーニング
「イメージトレーニング」は英語圏から入ってきた言葉だとばかり私は思っていたのですが、ネイティブによると、このような言葉もトレーニング方法もないそうなので、当然そういう概念自体がありません。したがって無理やり意味をあてはめると、”visualization training” かな、とその英国人は言っていました。

ウィンカー
日本の辞書によると英国では「ウィンカー」のことを、”winker”と呼ぶと書いてありましたが、英国人に聞くと、”indicator”と言うそうです。米国では、”blinker”と言うそうです。

ウエストバッグ
「ウエストバッグ」は、米国では、”fanny pack” 英国では、”bum bag” と言います。ちなみに日本語の「ウエスト」は、英語では ”waist” つまり「ウエイスト」と発音するので、ネイティブが「ウエストバッグ」と聞くと”west bag” 「西のかばん、????」となります。

エゴ
英語の“e-go”は、哲学や心理学の「自我」を意味します。「わがまま」を意味する日本語の「エゴ」の場合は、”selfishness”と言います。

エンスト
「エンスト」は「エンジンストップ」の略でしょうが、何かが停止したり、失速したりするときは、”stall”を使います。

“The plane went into a stall (=the engine stopped working).”
「飛行機がエンストした」

OL
「サラリーマン」とともによく使われる言葉に「OL」があります。これが “Office Lady” を意味する和製英語であることは広く知られていますが、辞書によると「OL」の訳は“female office worker”, とか “woman office worker” と書いてあります。
もちろんこれも無理やり訳した場合どうなるか、ということであり通常は、 "secretary” とか “software engineer” とか “teacher” とか、その職種を言う場合が圧倒的に多いわけです。

ちなみにアメリカでは、オフィスの事務員の女性のことをひっくるめて、”secretary” と呼ぶ傾向もあるようです。別に「秘書」的な仕事はなにもしていなくても、 “clerk” と呼ばれるよりも、 “secretary” と呼ばれるほうがカッコいいからでしょう。私の知るある外資系企業では、日本の「OL」にあたる人のことをすべて、 “secretary” と呼んでいました。

1964年の東京オリンピックの前まで、日本では「OL」のことを「BG」つまり “business girl” という呼び方をしていたそうです。

この “business girl” は文字通りそのまま英語でも「商売女」つまり “call girl” を意味するので、1960年代前半に、ある女性週刊誌の「エネルギッシュ」な女性達が、「OL」達から「アンケート」をとり、オリンピック前に急遽呼び方を変えたそうです。しかし、それにしても恐ろしい和製英語があったものです。

ちなみに、「エネルギッシュ」はドイツ語の “energisch” から来た言葉で、英語では “energetic” 、また、「アンケート」はフランス語の “enquête”から来た言葉で、英語では “questionnaire” となります。

オーダーメイド(の)
日本語の「オーダーメイド」をそのまま“ order made “としては使えません。

「私のスーツはすべてオーダーメイドです」
“ I have all my suits made to order. “

また、「オーダーメイド」の意味で ” tailor-made “ が使えますが、この場合は、本来の意味である “ tailor“ (仕立屋さん)の意味を超えて、もう少し広い意味で使われているようです。

“ The job’s tailor-made for you. “
「その仕事はあなたに合うように(考えられて)作られています」
(“LONGMAN Advanced American Dictionary”より)

“ Many of our courses are tailor-made for their schedule. ”
「私たちの提供するコースの多くは彼らのスケジュールにあったものです」
(「ジーニアス英和大辞典」より)

また、特別に何かを注文して作ってもらう場合は下記のような表現があります。
「特注の家具」 “ custom-made furniture “
「特注のギター」“ custom-made guitar “
「注文住宅」  “ custom-built house “

ちなみに「建て売り住宅」の場合は、“ ready-built house “となります。

オープンカー
日本語の「オープンカー」は、英語では、 "convertible" ですね。

オールバック
「オールバック」のことを英国では、“slicked back hair” と言うそうです。