アジアでM&A最高 日本企業、中堅も進出

2014年3月31日 日本経済新聞朝刊

日本企業によるアジア地域へのM&A(合併・買収)が一段と活発になっている。2013年度のM&A件数は前年度より25%増え、過去最高となる。株高や収益力回復を背景に成長市場を取り込む動きが大企業だけでなく、中堅企業にも広がっている。資本市場からリスクマネーを調達してM&Aなど攻めの投資に使う動きも鮮明だ。

2014年3月31日日経1

2014年3月31日日経2

(以上で日経新聞の記事終り)

この記事によると中国を除くアジア各国の企業をM&Aする日本企業の動きが活発になっているとのことです。

M&Aが発生すれば、当然、翻訳の需要も高まります。したがって日本の翻訳業界にとって、良い話であることは間違いありません。

ところで違う日の日経新聞にファーストリテイリングの柳井会長のインタビュー記事が載っていました。「ファーストリテイリングはアメリカでの売上を1兆円まで伸ばしたい。全世界での売り上げ目標は5兆円」とのことです。

そこで取材した記者が「M&Aをするのですか?」と聞くと次の答が返ってきました。

「5兆円の目標はオーガニック(自社の成長)だけでもいけるんじゃないかと思う」

この「オーガニック」という言葉使いがちょっとおもしろいなと思いました。

もともと「オーガニック」と言う言葉は「有機栽培」や「有機農法」から来ている用語ですが、そこから発生して、今ではWeb上での自然検索結果を表しています。

つまり有料のリスティング広告によって検索されたのではなく、そのサイト独自の力によって検索された、という意味で使われています。

その「オーガニック」をファストりの柳井会長は、「M&Aではなく自社独自の成長」という意味で使っています。

この意味での「オーガニック」を使ったのが柳井氏が初めてなのかどうかはわかりませんが、なかなか興味深い言葉使いであると感心しています。

まあ、なにはともあれ、日本企業は、もっともっとM&Aで世界中へ羽ばたいて行ってほしいものです。

同時に日本企業をM&Aしたいという世界からの誘いに対しても殻を閉じずに、積極的に受け入れ、日本経済全体が真に国際化されるよう願っています。