スコッチ・ウイスキー(その2)

Dewar’s Aberfeldy Distillery は、スコットランドのハイランド地方にあるスコッチ・ウイスキーの蒸留所で、現在もなおこの原酒がデュワーズのキーモルトとして使用されているそうです。

朝8時にエジンバラを出発し、アバフェルディに到着したのが、午後1時過ぎだったと思います。ハイランドの美しい森、湖、川などの自然と、のどかな農村風景をゆっくりと眺めながら、途中いくつかの観光スポットに立ち寄り、小さな田舎町で昼食をとったあと、いよいよ目的のアバフェルディ蒸留所に到着しました。

デュワーズ・アバフェルディ蒸留所

デュワーズ・アバフェルディ蒸留所

その蒸留所はスコットランドの静寂な自然の中にありました。時として発生する激しい雨が美しい森や繊細優美な丘陵に降り注ぎ、やがて川となり、独特な気候風土を生み出している、そんな印象を受けました。スコッチ・ウイスキー造りの中で重要なポイントを占めるピート(泥炭)と水は、こんな環境の中から生まれてくるのだろうと思いました。

残念ながら蒸留所の中はほとんどが撮影禁止のため、写真は撮れませんでしたが、ウイスキーの原料である大麦がどのような工程を経てあの美しい琥珀色の液体になっていくのかがよくわかりました。また、熟練の技と経験、そして芸術的な感性がウイスキー造りには欠かせない、ということも実際自分の目で見ることにより納得がいきました。

本場スコットランドの地元の人達は、決してスコッチ・ウイスキーに氷を入れて飲んだりはしません。せっかくのウイスキーの風味やコクが台無しになってしまうからです。彼らは下の写真のようなチューリップグラスにウイスキーを注ぎ、そのままストレートで飲みます。

チューリップグラス

チューリップグラス

ワイングラスを少し小さめにした文字通りチューリップ型のグラスにウイスキーを注ぎ、勢いよくグラスを回すと芳醇なウイスキーの香りが眼前に広がります。そして何口か味と香りを楽しんだ後、ほんの少しだけ水を足しグラスを回すと更に香りが強くなり、再び芳醇な香りを楽しむことができます。

「そんな!ウイスキーをストレートで楽しむなんて、よっぽど酒の強い人でないとできないよ」

実は私もそう思っていました。しかし、スコットランドで地元の人から飲み方を教わり、そのとおりに飲んでみると、いやはや実に美味しく、スッとのどから胃へ入っていってしまうのです。飲んだウイスキーが質のよいシングルモルトばかりだったのもあるでしょう。また、その場の雰囲気もあったでしょう。しかし、あれ以来、私は日本においてもウイスキーを飲むときには、いつもストレートで楽しむようになりました。本当にストレートのほうがずっと美味いのです。

アバフェルディ蒸留所のバーにて試飲

アバフェルディ蒸留所のバーにて試飲

次回はGlengoyne 蒸留所を訪れた時の「天使の分け前」の話をしてみたいと思います。

(続く)