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技術翻訳のパイオニア,ジェスコーポレーション |
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ビジネスのグローバル化を背景に,製品マニュアルなどの技術情報を複数の言語で用意する企業が増えている。こうした動きを受けてニーズが高まっているアウトソーシング・サービスが技術翻訳である。国内では数少ない技術分野に特化した翻訳会社の中で,設立から40年以上と屈指の歴史を誇るのが,ジェスコーポレーションである。同社は,長年の経験を基に独自の作業管理システムを構築し,高い品質の翻訳を提供。これによって多くの顧客から高い信頼を獲得している。こうしたサービスを提供するための同社の取り組みなどについて,代表取締役社長の丸山均氏と業務部プロジェクト管理グループの金丸勝彦マネージャに聞いた。 —ジェスコーポレーションのプロフィールを簡単に教えて下さい。 丸山均氏(以下,丸山氏) 1964年に創業したジェスコーポレーションは,コンピュータ関連の技術翻訳を手始めに,創立当初から一貫して産業技術の分野に特化した翻訳を手掛けてきました。現在,英語(日英/英日)と中国語(日中/中日)を中心に,韓国語などの他のアジア言語やヨーロッパ言語などにも対応しています。 3段階のチェック体制を構築 丸山均氏ジェスコーポレーション 代表取締役 —提供しているサービスの特徴は。 丸山氏 高品質の翻訳を提供するために,厳しいチェック体制を構築していることです。例えば日英翻訳の場合は,最大で3回のチェックを経てからお客様に翻訳をお渡ししています。翻訳者から上がってきた原稿を,まず各言語のネイティブ・スピーカーが査読。その後,日本人の担当者が,第1次チェックを行います。ここでは,主に訳の抜け,原稿の仕様,使われている用語などをチェック。担当者が疑問を感じた点をマーキングしたうえで,2次チェックの担当者に原稿を渡します。 —ネイティブ・スピーカーの査読を最初にした理由は。 丸山氏 これは,私たちの作業の進め方の大きな特徴の一つです。多くの翻訳会社では,最後の工程でネイティブ・スピーカーが査読しているのではないでしょうか。この理由は,日本人によるチェックに自信がないからだと思っています。 —すべての翻訳は3段階のチェックを経てから,お客様に渡しているのですか。 丸山氏 そうとは限りません。ネイティブ・スピーカーによるチェックが,必要ない原稿もあるからです。例えば,単純な文章の羅列が続く場合などは,ネイティブ・スピーカーがチェックしても,あまり意味がありません。この作業を省くことによって納期を短縮するとともに,費用を抑えることができます。その一方で,ネイティブ・スピーカーによる査読が欠かせない原稿もあります。その場合には,納期と費用を融通していただけるよう,お客様にお願いしなければなりません。 専門用語や顧客特有の表現を一元管理 金丸勝彦氏ジェスコーポレーション 業務部 プロジェクト管理グループ マネージャ —技術文書の場合,専門用語が数多く含まれています。特定の分野や企業で特有の表現も少なくありません。しかも,新しい用語が次々と登場する分野もあります。どのように対応しておられるのでしょうか。 金丸勝彦氏(以下,金丸氏) 馴染みがない用語や表現に出会ったときは,まず担当者が様々な資料を探して,できるだけ社内で対応するように心掛けているのは,先ほどお話しした通りです。それでも,問題を解決できないときは,お客様に連絡をとって教えていただくことになります。教えていただいた内容は,お客様ごとに用意した「対訳用語集」に蓄積して,社内で一元管理しています。こうすることで,再び翻訳のご依頼をいただいたお客様に同じ質問を繰り返さずに済むわけです。 —つまり,繰り返し翻訳を依頼すれば,翻訳の品質は上がっていくわけですね。 丸山氏 私たちは,1回目の取引から利益をあげようとは思っていません。初回の仕事でお客様の信頼を獲得し,その後に何度も繰り返し発注していただくことで,収益につなげたいと思っています。そもそも翻訳業という仕事は,決して一発大儲けのできる仕事ではありません。お客様の長い間のご愛顧があって,はじめて利益が出てくるものではないでしょうか。私達は「仕事の報酬は仕事である」と考えています。つまり,「お客様にご満足いただける仕事をすれば,必ずリピートの仕事が来る」という意味です。 金丸氏 お客様の信頼を得るうえで重要なのは,翻訳の質だけではありません。営業も重要なポイントです。営業担当者は,まずお客様の要求を正確に伺う必要があります。どのような目的の翻訳なのか,いつまでに納入するのか,予算はいくらなのかを,きちんと把握して,業務がスムーズに流れるようにする。その中で最大限の利益をあげられるようにするのが営業の仕事です。
丸山氏 お客様の依頼内容をよく確認しないうちに,二つ返事で仕事を受ける翻訳会社は,まず疑ってかかった方がいいのではないでしょうか。私たちは引き合いがあると,依頼内容をじっくり拝見してから,翻訳者のスケジュールを調べ,適切な翻訳者をアサインできることを確認してから,お引き受けするかどうかのご返事をします。 —つまり,営業も品質の一部ということですね。 丸山氏 その通りです。私たちの仕事について,優れているとか,悪いとか,お客様の具体的な言葉で評価していただかなくても良いと思っています。とにかく,継続して依頼していただければ,私たちの仕事に満足してくださっている証拠だと解釈しています。すでに取引のあるお客様から,新しいお客様を紹介していただくことがあります。「あそこの翻訳会社に出しているけれど,いつも問題ないよ」とか「あそこはよかったよ」といった言葉で伝えていただき,実際に新しい仕事につながったときは,とても嬉しいですね。 ※ 会社名、製品名は、各社の商標もしくは登録商標です。
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